コラム
歯科衛生士の仕事は将来性がある?お口の健康を支える職業の可能性
こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。
将来にわたって長く働き続けたいという理由から、歯科衛生士という職業を選んだ方も多いはずです。
しかし「歯科衛生士は結婚や出産しても続けられるの?」「いつまでも需要のある仕事?」など、将来性があるのか不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、歯科衛生士の仕事の将来性について解説します。歯科衛生士の将来性を知るために、現状や魅力についても言及していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
歯科衛生士とは?
歯科衛生士とは、歯科医師の診療補助にくわえ、虫歯や歯周病のケアを通して、患者様のお口の健康を守る仕事です。具体的な内容としては、歯科医師の指示のもと歯科診療の補助をしたり、クリーニングやフッ素塗布などの予防処置を行ったりします。
さらに、患者様の状態に合わせて歯磨き指導や生活習慣のアドバイスを行うことも大切な役割です。
歯科診療の場では、歯科医師を中心として歯科衛生士・歯科技工士・歯科助手がチーム一丸となって対応しなければいけません。歯科衛生士は、患者様とコミュニケーションを取りながら、診療を円滑に行うために欠かせない重要な役割なのです。
特に、高齢化社会になった日本では、お口の健康を守ることは欠かせません。そのため、歯や歯茎のケアをする専門職である歯科衛生士の仕事は、将来性が高いといえるでしょう。
歯科衛生士の現状
歯科衛生士はお口の健康を守る専門職であることから、将来性が見込める職業だといえます。
しかし、多くの歯科診療の場で人手不足のため求人数が多いものの、離職率が高いのが現状です。
厚生労働省の「歯科衛生士に対する復職支援・離職防止等推進事業」によると、歯科衛生士の資格を有する者は約30万人おり、このうち就業しているのは約14万人といわれています。
つまり、残りの約16万人、歯科衛生士の資格を持つ半数以上の方が、資格を持っているが就業していない、もしくは一時的に歯科の現場から離れているのです。
平成31年に厚生労働省が行った「歯科衛生士及び歯科技工士の就業状況等に基づく安定供給方策に関する研究」によると、歯科衛生士は20歳代~30歳代にかけて就業者数が減少、その後40歳になると増加傾向にあるのが分かります。
これは、歯科衛生士のほとんどが女性であることから、結婚や出産、育児などを理由に一時的に退職し、40歳以降に復職することが多いと推測できます。
しかし、多くの歯科衛生士は、退職したまま歯科衛生士として働いていない「潜在歯科衛生士」の状態です。
令和2年に日本歯科衛生士会が行った「歯科衛生士の勤務実態調査」の再就職についてみてみると「すぐにでも再就職したい」と「条件が合えば再就職したい」の合計が37%となっています。
これらのことから、結婚や出産などがあって一時的に退職しても、条件が合えばまた歯科衛生士に復職したい方が多いのです。
しかし、歯科の現場を離れたことが原因で自分のスキルに不安を覚え、再就職が難しいのが現状といえます。
歯科衛生士は患者様のお口の健康を守るやりがいのある仕事であるうえ、長く続けられる専門職です。歯科衛生士の離職率を下げるには、仕事のやりがいや待遇を充実させるほか、再就職者に対してフォローや研修などを充実させることが課題だといえるでしょう。
参照元:厚生労働省「歯科衛生士に対する復職支援・離職防止等推進事業」
参照元:厚生労働省「歯科衛生士及び歯科技工士の就業状況等に基づく 安定供給方策に関する研究」
参照元:日本歯科衛生士会「歯科衛生士の勤務実態調査 報告書」
歯科衛生士の仕事は将来性がある?
「将来にわたって長く働ける職業に就きたい」「将来性のある仕事がしたい」と考えている場合、歯科衛生士はぴったりの仕事です。
歯科衛生士は専門性の高い職種であることに加え、以下の5つの理由から将来性が高いといえます。
国家資格なので長く働ける
歯科衛生士は国家資格が必要な専門職のため、一度資格を取れば将来にわたって長く働き続けられます。
歯や歯茎の健康を守る予防処置や診療補助は専門性が求められるため、結婚や出産、育児、介護、健康面などを理由に一時的に退職することになっても、復職しやすいのがメリットです。
また、年齢に関係なく復帰できるうえ長く働きやすいので、歯科衛生士は将来性があるといえるでしょう。
歯科衛生士の主な業務である口腔ケアは、歯科診療の場だけでなく介護や福祉の分野でも注目されています。高齢化が進んでいる日本では、お口の健康を守る専門職である歯科衛生士は必要不可欠であるため、将来にわたって長く働きやすい仕事といえるでしょう。
高齢化社会において需要がある
歯垢や歯石の除去・歯磨き指導・フッ素塗布などの予防処置は、歯科衛生士ならではの役割です。
歯や歯茎などは加齢によってトラブルを抱えやすいため、お口の健康を守るには継続的に歯科衛生士による口腔ケアを受けることが欠かせません。また、お口の健康は歯や歯茎だけでなく、噛む・飲み込むなどの摂食や嚥下も重要です。
歯科衛生士は診療補助や予防処置以外に、お口周りの筋肉を鍛えるトレーニングや唾液の分泌を促すマッサージなども行います。高齢化社会において口腔ケアの需要は高まる一方なので、歯科衛生士は将来性がある職業といえるでしょう。
求人倍率が高い
先述したように、多くの歯科医院で人手不足のため、歯科衛生士の求人倍率が高くなっています。
歯科衛生士は歯科医師の診療補助と口腔ケアという専門的な業務を担うため、歯科診療の場で欠かせない存在です。特に、高齢化に伴い患者数が増えている歯科診療の場では、歯科衛生士の需要は高まる一方です。
また、歯科衛生士は口腔ケアだけでなく、矯正治療やホワイトニング、インプラントなど、自費診療でも活躍の場があります。
歯科衛生士は対応できる業務が幅広く、求人数も多いことから、将来性がある職業だといえるでしょう。
就職先が幅広い
歯科衛生士は一般的な歯科医院だけでなく、総合病院や介護施設、行政機関などでも活躍できます。また、製薬会社や一般企業などに就職したり、独立して講師になったりする方もいるのです。
このように、歯科衛生士の就職先は歯科医院だけではありません。一般的な歯科医院で経験を積んだ後、自分に合った場所で活躍できるのです。
1人ひとりに合った適性やキャリアアップを目指せるため、将来性があるといえるでしょう。
専門性が高く代えがきかない
歯科診療の現場では、口腔ケアの専門職である歯科衛生士は必要不可欠です。歯科医師を中心としてチーム一丸となって歯科診療を行いますが、歯科衛生士は歯科医師の診療補助にくわえ、専門的な口腔ケア、さらに患者様の健康管理なども行います。
歯科衛生士の仕事は専門性が高いうえ、代えがきかないことから、将来性が高いといえるでしょう。
歯科衛生士の魅力
歯科衛生士は将来性が高いことから現在も人気がある職業ですが、これから先さらに需要が高まることが見込まれます。
ここでは、そんな歯科衛生士の5つの魅力について解説します。
社会に貢献できる
歯科衛生士は、主な業務である診療補助や予防処置を通して患者様のお口の健康を守れるため、社会に貢献できる魅力的な仕事です。体の入り口であるお口の健康を守ることは、患者様の健康に直結しています。
自分が行った予防処置によって「患者様の容態が改善される」など、目に見えて分かりやすいことが多いため、やりがいを感じやすいでしょう。
スキルアップできる
歯科衛生士は、一般的な歯科医院で経験を積んだあと、認定歯科衛生士という資格を取得することでスキルアップを図れます。
また、福祉関係の資格を取って介護現場で活躍したり、ホワイトニングやインプラントなどの専門性の高い現場で経験を活かしながらキャリアアップを目指せたりもできます。
歯科衛生士は幅広い場所で活躍できるため、自分の適正に合った場所でキャリアアップできるのが魅力の一つです。
収入が安定している
歯科衛生士は求人数が多いことから、職に困ることなく、収入が安定している職業です。また、アルバイトやパートなどの非常勤であっても、国家資格があることから一般的な職業よりも時給が高いケースが多いでしょう。
このことから、年齢に関係なく長く働き続けやすい歯科衛生士は将来性があり、収入が安定しているのがメリットです。
就職先に困らない
歯科診療の場の多くは人手不足のため、就職先に困らない点も魅力の一つです。歯科衛生士の就職先は幅広く、ホワイトニングやインプラントに特化した歯科医院や矯正歯科など、歯科衛生士の就職先は一般的な歯科医院だけではありません。
また、歯科衛生士は需要が高いことから、総合病院や介護施設、企業などにも就職できるため、就職先の選択肢が多いのがメリットです。
また、出産や育児、介護などで正社員として就職するのが難しくても、パートやアルバイトの需要も高いため、ライフスタイルに合わせて就職しやすいといえます。
家庭と仕事を両立させながら働いている歯科衛生士も多いため、自分の働き方に応じて就職先や雇用形態を選べるのも魅力の一つです。
プライベートを充実できる
歯科衛生士の多くが働く歯科医院は、診療時間が決まっているうえ予約制のところが多いため、残業が少なく、プライベートの時間を確保しやすいといえます。
また、日祝が休み・週休二日制・夜勤がないなどという点も特徴のため、家庭やプライベートと仕事を両立させやすいのがメリットです。
他にも、お盆や年末年始などに長期休暇が取れるため、適度にリフレッシュしながら仕事も充実させやすいでしょう。
まとめ
今回は、歯科衛生士の仕事の将来性について解説しました。
歯科衛生士とは、歯科医師の診療補助にくわえ、虫歯や歯周病のケアを通して、患者様のお口の健康を守る仕事です。特に、高齢化社会になった日本では、歯や歯茎のケアをする専門職である衛生士は将来性が高いといえるでしょう。
特に、自分が行った予防処置によって「患者様の容態が改善される」など、目に見えて分かりやすいことが多いため、やりがいを感じやすいです。
現在、当院では一緒に働いてくださる歯科衛生士を募集しています。当院の歯科衛生士として、やりがいのある毎日を送りませんか。
ご興味のある方は、三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」にお気軽にお問い合わせください。