コラム
インプラント手術中の痛みの原因と対策!手術後のケア方法も解説!
こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。
失った歯を補う治療法であるインプラントは、多くの歯科医院で採用されています。信頼性の高い治療法のひとつですが「インプラントの具体的な治療方法は?」「インプラントの手術中に痛みを感じるのでは?」など、疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
今回は、インプラントの特徴を解説するとともに、インプラントにおける痛みについて確認します。インプラント手術後のケアと痛みの緩和方法などもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インプラント治療とは?
インプラントとは、歯を失った部分の顎の骨に人工歯根を埋入し、人工歯根を土台として人工歯を装着する治療法のことです。人工歯根を埋入することが、入れ歯やブリッジとの大きな違いでしょう。
インプラントのメリットは多くあります。最も大きなメリットは、審美性に優れていることでしょう。
インプラントの人工歯にはセラミックなどを使用するため、天然歯と非常に近い見た目に仕上がります。また、インプラント治療では独立した歯を植立するため、ほかの天然歯に負担がかかりません。顎の骨にも刺激が伝わるため、骨が痩せることも少ないです。
インプラント治療のデメリットとしては、治療期間が長いことや、手術が必要になること、治療費が高額になることなどが挙げられます。インプラント治療の場合、手術が終われば歯科医院に通わなくてよくなるわけではありません。
定期的なメンテナンスが必要なので、数か月に一度は歯科医院に通う必要があります。
インプラント手術中の痛みの原因と対策
「インプラント手術中の痛みにはどう対応すればいいの?」と不安に思う方も多いでしょう。インプラントの手術は、局所麻酔を使用して行います。
患部を局所的に麻痺させるため、手術中に痛みを感じることは基本的にありません。患部を押される感覚がある場合や、治療機器の振動を感じる場合はありますが、痛みを感じることは基本的にないのです。
しかし、インプラント手術中に痛みを感じるケースも存在します。詳しく確認しましょう。
注射の際に痛みを感じる
局部麻酔の注射をする際は、痛みを感じるケースが多いです。歯肉に注射針を刺す際と、麻酔薬が注入される際に痛みを感じるでしょう。
チクっとする程度の痛みで、激痛を感じるケースは少ないです。
しかし、麻酔の注射をする際の痛みが苦手という方も多いです。麻酔の注射をする際の痛みを和らげる方法としては、事前に麻酔薬を温めること、細い注射針を使うことなどが挙げられます。
前もって歯肉に表面麻酔を施すことも、注射の際の痛みを和らげる方法として効果的です。インプラントの手術を受ける際は、前もって麻酔の方法を歯科医師に確認するとよいでしょう。
麻酔が効きにくい体質の場合は痛みを感じる
一定量の麻酔薬を注入しても、手術中に痛みを感じるケースがあります。麻酔が効きにくい体質の方もいるのです。「麻酔が効かないのにどうやって手術を受けるの?」と不安になる方も多いでしょう。
麻酔が効きにくい場合は、麻酔を追加します。手術中に少しでも痛みを感じた場合は手を挙げて合図し、歯科医師に痛む旨を伝えましょう。
麻酔が追加されれば痛みは緩和され、問題なく手術を受けることが可能になります。
麻酔が効きにくい体質であることがわかっている場合は、手術前に歯科医師に相談しましょう。最初から多めに麻酔を注入するなど、対応してもらえます。
ただし、局所麻酔薬は使える量に限りがあるため、十分な効果が現れるまで追加できないケースもあるでしょう。
インプラント手術後のケアと痛みの緩和方法
インプラント手術後のケアと痛みの緩和方法をご紹介します。
インプラント手術後のケア
まずは、インプラント手術後のケアを確認しましょう。
手術当日は湯船に浸からない
インプラント手術当日は、入浴を控えてください。入浴すると血流がよくなり、出血する可能性があります。シャワーを浴びて身体を清潔にしてください。
激しい運動を控える
運動することが毎日の日課という方も、インプラント手術当日は控えましょう。激しい運動をすると血流がよくなり、出血につながるかもしれません。術後は安静に過ごしてください。
丁寧かつ慎重にブラッシングを行う
「手術後は歯磨きを控えたほうがよいのでは?」と思う方も多いでしょう。
しかし、歯磨きを怠ると汚れが蓄積し、インプラント周囲炎になる可能性があります。埋入したインプラントに悪影響を及ぼす可能性があるので、丁寧にブラッシングすることが大切です。
傷口を刺激することは避けたほうがよいので、慎重にブラッシングを行いましょう。
硬い食べ物を控える
インプラント手術後2~3日は、柔らかい食べ物で栄養を摂ることが大切です。具体的には、スープやおかゆなどが挙げられます。
極端に熱い・冷たい食べ物や辛い食べ物も、傷口に刺激を与える可能性があるので避けてください。
飲酒しない
手術当日は、飲酒を控えましょう。アルコールを摂取すると血流がよくなり、腫れや出血が悪化する可能性があります。
痛みの緩和方法
痛みの緩和方法は、以下のとおりです。
鎮痛剤を服用する
インプラント治療では、外科的治療を行います。手術中は麻酔の効果で痛みを感じませんが、麻酔が切れれば痛みが発生するでしょう。
痛みの緩和方法としては、鎮痛剤の服用が挙げられます。医療機関から処方される鎮痛剤を正しく服用して、痛みを緩和しましょう。
鎮痛剤は痛みがなければ服用しなくても問題ありませんが、同時に処方される抗生物質は必ず指示に従って服用してください。痛みが落ち着いたからと抗生物質の服用をやめると、痛みや腫れが悪化する可能性があります。
患部を冷やす
患部を冷やすことも、インプラント手術後の痛みを緩和する方法として効果的です。濡らしたタオルや冷却シートを使用して、患部を冷やしましょう。
ただし、冷やしすぎることは避けてください。保冷剤を直接頬に当てる、氷を口腔内に入れるなど、過度に冷やすと痛みが悪化する可能性があります。
冷やすと血流が悪くなりますが、傷口が治癒するためには十分な血液が必要です。過度に冷やすとインプラント体と顎の骨の結合が阻害される可能性もあるため、優しく冷やしてください。
インプラント手術後の痛みが続く場合は
インプラント手術後の痛みや腫れの症状は、術後3~4日をピークに落ち着くのが一般的です。術後1~2週間経っても痛みや腫れが治まらない場合、何らかの問題が発生している可能性があります。
鎮痛剤を服用し続ければよいのではと思うかもしれませんが、長く続く痛みを鎮痛剤でごまかすことは危険です。何らかの問題が原因で痛みが生じている場合、鎮痛剤の服用で対処し続けると問題を放置することになります。
痛みが1週間以上続く場合や、術後3〜4日以降も悪化する場合は、速やかに治療を受けた歯科医院を受診しましょう。
まとめ
今回は、インプラント手術と痛みについて解説しました。インプラント手術で痛みが発生するケースはありますが、麻酔がしっかりと効いていれば手術中に痛みを感じることはないでしょう。
ただし、術後は痛みを感じる方が多いです。正しいケアをしなければ、痛みや腫れの症状が悪化するかもしれません。
丁寧なブラッシングを心がけることはもちろん、激しい運動や飲酒を控え、柔らかい食べ物で栄養を摂りましょう。患部を刺激しないように、注意しながら生活を送ることが大切です。
どれだけ気をつけて生活していても、痛みが続くケースがあります。1~2週間経っても痛みが落ち着かない場合、速やかに歯科医院を受診しましょう。
インプラント治療を検討されている方は、三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」にお気軽にご相談ください。