コラム
男性でも歯科衛生士になれるの?女性歯科衛生士にはないニーズとは?
こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。
「歯科衛生士は女性というイメージが強いけど、男性でもなれるの?」「男性歯科衛生士を目指しているけど、何かニーズってあるのかな?」など疑問をおもちの方もいるでしょう。
歯科医院のスタッフは女性が多く、男性がいたとしても歯科医師であることが多いです。男性でも歯科衛生士になれるのでしょうか。
今回は、男性でも歯科衛生士になれるのか解説します。男性歯科衛生士のニーズやデメリット、男性歯科衛生士の勤務先についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
男性でも歯科衛生士になれるの?
結論から言うと、男性でも歯科衛生士になれます。
ただし、男性の歯科衛生士の割合は非常に少なく、全体の1%にも満たないといわれています。
歯科衛生士という職業に女性のイメージが強い理由は、1955年に「歯科衛生士法」が改正された際に「女子」という文字が明記されたため「歯科衛生士=女性」だというイメージがついた可能性が高いです。
2015年に歯科衛生士法が改正された時には「者」という表記に変わり、男子学生を受け入れる学校も増えましたが、まだまだ男性の数は少ない状態です。
実際に、歯科医院で見かける歯科衛生士は女性がほとんどでしょう。そのため、男性は歯科衛生士になれないと思っている方も多いかもしれません。
しかし、歯科衛生士になるのに性別の制限はなく、男性歯科衛生士のニーズも存在します。
女性歯科衛生士にはない男性歯科衛生士のニーズ
女性歯科衛生士にはない男性歯科衛生士のニーズについて、以下に解説します。
- 力仕事に長けている
- 男性に対応してもらいたい患者様もいる
- 結婚や出産を理由にした退職が少ない
それぞれ詳しく解説します。
力仕事に長けている
歯科医院では重いカルテや医療機器を運ぶなどの力仕事もあります。そのような時に女性よりも力がある男性歯科衛生士が院内にいることで業務が円滑に進むでしょう。
男性に対応してもらいたい患者様もいる
患者様のなかには女性歯科衛生士ではなく男性歯科衛生士に対応してもらいたいと考える方もいるでしょう。女性に口の中を見られるのが恥ずかしい、女性が多い空間は緊張するという男性の患者様もいるかもしれません。
男性の歯科衛生士がいると安心して治療に臨めたり、歯医者に行くというハードルが下がったりするという効果も期待できます。
歯科治療に対して恐怖心を抱える患者様も多くいます。患者様とコミュニケーションをとり、不安を取り除くのも歯科衛生士の業務の一つです。男性のほうがコミュニケーションを取りやすいという患者様の役に立てるかもしれません。
結婚や出産を理由にした退職が少ない
女性の場合、結婚や出産を理由に退職される方がいます。
しかし、男性の場合は結婚などを理由に退職する方は女性ほど多くないため、長期的に勤務してもらえる点は男性歯科衛生士が求められる理由といえるでしょう。
男性が歯科衛生士になるメリット
男性が歯科衛生士になるメリットは、以下のとおりです。
- ワークライフバランスをとりやすい
- さまざまな勤務先があり、求人数も多い
それぞれ詳しく解説します。
ワークライフバランスをとりやすい
男性の歯科衛生士に限ったことではありませんが、歯科衛生士は夜勤がなく、基本的に診療が終わったら院内の片付けや掃除などをして1日の業務を終えます。日常的に残業をすることはほとんどありません。休みは週2回程度あるところが多く、休日の急な出勤もありません。
歯科医院が休みの日は歯科衛生士も休みなので、予定を立てやすく、プライベートとのバランスをとりやすいでしょう。
さまざまな勤務先があり、求人数も多い
歯科衛生士の勤務先は歯科医院だけではありません。また、勤務先は全国に多くあり、求人数も多いため「家の近くで働ける場所がない」ということはほとんどないでしょう。
パートナーの転勤や引越し、家族の介護などによって転職する女性歯科衛生士もいるため、男性歯科衛生士の場合も転職で困ることはないでしょう。
男性歯科衛生士として働くデメリット
一方で、男性歯科衛生士として働くデメリットは、以下のとおりです。
- 他業種の男性と比べると給与が低い場合がある
- 男性歯科衛生士に抵抗のある患者様もいる
- 男性歯科衛生士が働いている歯科医院が少ない
それぞれ詳しく解説します。
他業種の男性と比べると給与が低い場合がある
歯科衛生士は比較的残業が少なく、看護師のように夜勤がない点はメリットといえます。
しかし、他業種の男性と比べると給与が低い可能性があります。歯科衛生士の平均年収は350万〜400万円程度といわれており、家庭をもつ男性の場合、家計を支えるのが難しいと感じることもあるでしょう。
男性歯科衛生士に抵抗のある患者様もいる
現在、男性歯科衛生士の数は少なく「歯科衛生士は女性」というイメージを持っている方も多いでしょう。そのため、男性歯科衛生士に口の中を見られるということに抵抗を感じる方もいるかもしれません。
男性歯科衛生士が働いている歯科医院が少ない
上述のとおり、男性歯科衛生士の数は多くありません。男性歯科衛生士がいる歯科医院で働きたいと考えても、男性歯科衛生士が働く歯科医院を見つけるのは難しいかもしれません。自分以外の歯科衛生士は全員女性というケースがほとんどでしょう。
ただし、男性の歯科医師や歯科技工士が働いている歯科医院は多くあります。気になる方はスタッフの男女比などをあらかじめ聞いておくとよいでしょう。
男性歯科衛生士の勤務先
女性歯科衛生士同様、男性歯科衛生士もさまざまな場所で活躍しています。
男性歯科衛生士の勤務先は、主に以下のとおりです。
- 歯科医院
- 大学病院・総合病院の口腔外科
- 介護施設
- 保健所
- 歯科衛生士学校や歯科衛生士養成所
それぞれ詳しく解説します。
歯科医院
歯科衛生士の就職先として最も多いのが、歯科医院や歯科診療所です。歯科医院では歯科医師の診療の補助や口腔内のクリーニング、予防歯科業務をメインで行います。
大学病院・総合病院の口腔外科
大学病院や総合病院では一般的な歯科診療に加えて、外科手術を伴う口腔外科治療を行います。歯科医院では対応が難しい症例も取り扱うため、さまざまな経験ができるでしょう。また、病院に入院している患者様の口腔ケアを行うこともあります。
介護施設
介護施設も歯科衛生士の勤務先のひとつです。介護施設で高齢者に歯磨き指導をしたり、お口に異常がないかのチェックを行ったりします。
口腔衛生状態が悪いと身体にも悪い影響を及ぼすことがあります。高齢者の健康を維持するためにも、歯科衛生士による口腔ケアの指導が重要なのです。
保健所
各自治体の保健所で働く方もいます。保健所で働く歯科衛生士の業務には、乳幼児・妊婦の歯科検診業務や歯科予防相談などがあります。
歯科衛生士学校や歯科衛生士養成所
歯科衛生士学校や歯科衛生士養成所で教員として働くこともできます。
ただし、学校を卒業後すぐに指導者になることはできず、実務経験が必要です。
まとめ
女性のイメージが強い歯科衛生士ですが、男性でも歯科衛生士になることは可能です。
女性歯科衛生士に比べると男性歯科衛生士の数は少ないですが、力仕事が必要な場合や、女性に口内を見られるのは抵抗があるという患者様がいるようなケースでは男性歯科衛生士が求められることが多くあるでしょう。
また、結婚や出産を機に退職する男性は少なく、長期的に勤務してもらえるという点からもニーズはあるといえます。
現在、当院では歯科衛生士を募集しています。歯科衛生士の仕事にご興味がある方は、三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」にお気軽にご相談ください。