当院の副院長は
親知らずの抜歯専門家である
日本口腔外科学会認定医です
虫歯にしない、歯並びを悪くさせない適切な発育支援
当院では、親知らずの抜歯やインプラント治療などの外科的治療を専門とする「日本口腔外科学会の口腔外科認定医」が副院長を務めているため、安心して治療を受けることができます。
治療の痛みや、他の医院で断られた難しい親知らずの抜歯についても、お気軽にご相談ください。
日本口腔外科学会認定医とは
日本口腔外科学会認定医は、厚生労働省に認可された口腔外科を診療できる歯科医です。
経験豊富な口腔外科医の中でも限られた人しかこの認定を受けられません。日本口腔外科学会認定医は三重県内で専門医も含め49人(2022/7/14 現在)しか在籍していません。日本口腔外科学会
大学病院の口腔外科で研鑽を積んできました
日本人は欧米人に比べて非常に口が小さく、口の奥の歯が見えにくく、歯根を抜くのはとても大変です。
大学病院の口腔外科で8年以上、毎日日本人の親知らずを抜いてきた副院長は三重県でも指折りだと自負しております。
また、口腔外科の博士として普通の歯科医師では抜けない親知らずを代わりに、私が何度も抜歯を行ってきました。
矯正歯科医や一般歯科医からの多くの紹介があります
実際に、1943年の開業以来矯正歯科医や一般歯科医から多くの親知らず抜歯の紹介を受けています。また患者様の口コミによりお問合せしていただける患者様もいらっしゃり非常にありがたいことです。できる限り親知らずの抜歯を請け負うことによって患者様および地域医療に貢献し伊賀の歯科業界を盛り上げていけるように頑張りたいです!
親知らず抜歯
親知らずは、口の最も奥にある歯であり、最も見えにくいところにあります。
前歯は最も前方にあり、見やすく、1本の根しかないため抜きやすいです。
一方、親知らずは、奥歯の一番奥に位置し、3本または4本の根があるため、使われない歯ではありますが非常に抜きにくいです。
現代の子供たちは成長が早く、成長が早い子供たちの中には14歳で親知らずが生え始める子もいます。
一般的には16歳から30歳の間に生えることが多いです。
また、永久歯の中で最後に生えるため、生えるスペースが十分にないため横に生えることが多いです。
また、現代人は柔らかい食事を摂っているため、顎が小さく、歯が十分に生えるスペースが無いため、はみ出るように生えます。
上下左右親知らず抜歯術前・術後
親知らず抜歯および含歯性嚢胞摘出術前・術後
CTを用いた安全な診断
当院では、歯の位置を三次元で確認するために歯科用CTを使用しています。
神経管や歯の位置、骨などを三次元で確認することにより、親知らずの抜歯を安全かつ確実に行うことができます。
手術は、日本口腔外科学会認定医の副院長によって行われます。
CT診断では、親知らずが後方から、上から、または中央で撮影されて骨と歯の関係を調べます。
当クリニックで使用されているCTは、非常に低い放射線被ばくで、安全性が高いものです。
抜くべき親知らず
- 歯を十分に磨けない場合
- 手前の歯と親知らずとの間が虫歯になっている場合
- 親知らずが途中まで生えていて、歯の一部だけが見える状態の場合
- 歯が横向きに生えている場合
- 骨に完全に埋まっているが、嚢胞などレントゲン上の問題がある場合
- 歯並びが悪くなるリスクがある場合
- 親知らずが炎症を起こしている場合
必ずしも抜かなくても良い親知らず
- 問題なくブラッシングできる場合
- 骨に完全に埋まっており、レントゲン上の問題がない場合
- 他に悪影響がないと判断される場合
※親知らずを抜かない場合、将来他の歯が抜けた際にブリッジの土台や、移植用の歯として利用できることがあります。
抜歯難易度
- 歯がまっすぐ生えている場合
-
難易度 簡単 時間 5~15分
- 歯が横向きに生えている場合
-
難易度 難しい 時間 15~30分
- 完全に埋まっている場合
難易度 難しい 時間 30~50分
- 抜歯の症例
-
予防的抜歯 予防的抜歯とは、今は問題ないけれど、のちのち親知らずが問題を引き起こすことが明らかである場合に、事前に抜歯する治療です。
例えば、親知らずが適切にブラッシングできない部分を作り、前の歯に虫歯ができる可能性がある場合や親知らずが顎関節に近く、将来的に顎関節症を引き起こす可能性がある場合などです。水平埋伏歯 水平埋伏歯は、完全に横向きに生えている歯のことです。
通常通りまっすぐに生えた歯よりも抜歯が困難です。
横向きに埋まっている歯を抜くためには、歯茎を切開してめくり、歯の頭部と一部の骨を取り除きながら歯を抜きます。
水平埋伏親知らず(右下8番)の抜歯!
横向きや水平に埋まった親知らず、ありませんか?
「茅町駅」より徒歩5分、三重県伊賀市の歯医者「矢谷歯科医院」では、難度の高い親知らずの抜歯も行っています。
気になる方は当院までお気軽にご相談ください。
虫歯になってしまった親知らずの抜歯
「茅町駅」より徒歩5分、三重県伊賀市の歯医者「矢谷歯科医院」では、治療の難しいむし歯になった親知らずの治療も行っています。
奥歯の痛みや親知らずが気になる方はお気軽にご相談ください。
抜歯の最適なタイミング
親知らずを抜く場合、できるだけ早い段階で行うことが望ましいです。
特に20代や30代が理想です。
年齢が若い時期の方が骨が柔らかく抜きやすいため、抜歯時の侵襲が少なくなるためです。
そのため、抜歯を検討している場合は、できるだけ早い段階で歯科医師と相談することが重要です。
術後の腫れがあるため、一定期間の休みを取ることも良いでしょう。
抜歯後の腫れ
歯の向きやどれくらい埋まっているかによって腫れ方は異なります。
腫れの期間は個人差があり、多くの方が約3~7日です。
※腫れが喉の方にまで広がる場合は、当院まで連絡ください。
抜歯後の注意事項
抜歯後は血流を増加させる運動、アルコールは避けるべきです。
抗菌剤や痛み止めを処方しますが、抜歯当日は長風呂なども避けてください。
ドライソケット
抜歯後、一時的に骨が露出しますが、抜歯した穴に血がたまり、固まってふたの役割をしてくれます。
しかし、さまざまな理由で固まった血が除去されると、激しい痛みが発生することがあります。
これがドライソケットと呼ばれるものです。
抜歯後に縫合するか、テルプラグを詰めることでドライソケットを予防できます。
抜歯後の治癒を促進する薬:テルプラグ
テルプラグは、抜歯部位に挿入されるコラーゲンのスポンジ状の塊です。
抜歯部位を保護し、治癒を促進することで、抜歯後の痛みを軽減します。
すべての抜歯に必要なわけではありませんが、特に下の親知らずの抜歯後にはお勧めです。
また、テルプラグは抜歯後の痛みだけでなく、腫れや感染のリスクも低減します。
歯を抜いた後、歯周組織が修復されるまでの間、テルプラグが傷口を保護し、治癒過程を助けます。
さらに、テルプラグは自然に溶ける素材でできているため、抜歯後のケアが容易になります。
抜歯後の適切なケアを行い、医師の指示に従うことで、親知らずの抜歯後の痛みや腫れを最小限に抑えることができます。
親知らず抜歯に
関するよくある質問
- Q:親知らずは抜かないといけないですか?
- A:「親知らず」や「8番」は正式名称は第三大臼歯と言われ、人間のアゴに対して最後方に生える歯のことです。(ごく稀に第四大臼歯もありますが。)
親知らずの名称の由来は保護者様(親)が知らない間に子供に生えているとのことからきているみたいです。(これも諸説色々とあります。)
現代の日本人のアゴは比較的小さいので親知らずが生えるスペースが少なく、斜めに生えたり、横に埋まったままであったりと中途半端に生えていることが多いです。
上下の親知らずがしっかりと噛み合っていたり、歯磨きなどのお手入れがきちんとできている場合は抜歯する必要はありませんが、虫歯であったり、歯ぐきが痛むなど何か症状がある場合は抜歯しなければいけないことがあります。
よくあるのが、横に生えている親知らずとその手前にある歯との間に食べ物や汚れが溜まり、虫歯になっているケースが非常に多いです。
親知らずは抜けばそれだけで済むかもしれませんが、前の歯がむし歯になるとむし歯の大きさ次第では歯の神経を取ったり、その歯自体を抜歯しないといけなくなります。
人生100年時代で歯を失うことはデメリットでしかありません。
親知らずの手前の歯を守るためにも抜歯することお勧めしていることが多いです。
ですが、外科治療が苦手な患者様や絶対に抜きたくないという患者様もいらっしゃいますので、相談の上治療をどのようにするか一緒に考えさせてもらっています。
- Q:下の親知らずを抜歯する際のリスクはどのようなことがありますか?
- A:下アゴの親知らずを抜歯する際に主なリスクとして多いのが、下アゴの中を走っている神経の損傷になります。
正確には下歯槽神経と言い、下アゴの中(下顎管)を通っている神経のことです。
インプラント治療をする際にも関わってくるような大変重要な神経です。
では何故下歯槽神経と歯の位置関係が大切になってくるかと言うと、術後合併症で抜歯後に下口唇や舌が痺れた感じや、感覚が鈍い感じがする(知覚鈍麻)といったことが起こる可能性があるからです。
割合的にはおよそ2%(50人に1人)で起こるとされています。
この知覚鈍麻は歯の根(歯根)と神経が近ければ近いほど起こる可能性が高くなります。
知覚鈍麻が起こると永久的に残ることは稀と言われていますが、それが短期間なのか長期間かは何とも言えません(神経の損傷の度合いによる)。
このリスクを把握するためにも、CT撮影を行い歯と神経の位置関係を立体的に把握することがとても重要になります。
当院では親知らずの抜歯を行う際は、CT画像や説明模型を用いてリスク等をしっかりと説明させて頂き、同意を頂いた上で施術を行っています。
- Q:上の親知らずを抜歯する際のリスクはどのようなことがありますか?
- A:上アゴの親知らずを抜歯する際に主なリスクとして多いのが、上顎洞に穴があく可能性があるということになります。
上顎洞とは副鼻腔のうちの一つで、人間誰にでもある最大の空洞になります。換気する上で大変重要な空洞です。
では何故上顎洞と歯の位置関係が大切かというと、上顎洞に歯の根(歯根)が極端に近接していたり、歯根が上顎洞を突き抜けている場合があるからです。
仮に上顎洞に突き抜けている歯を抜歯して上顎洞に穴が空いた場合(上顎洞穿孔)、小さい穴なら自然と閉鎖するのですが、大きな穴であればその穴を閉じる処置(上顎洞瘻孔閉鎖術)が必要になってきます。
このことは親知らずに限らず、上あごの歯を抜歯する際には起こり得る可能性があります。
症状としては鼻が詰まった感じがするや鼻血がでる、飲水した際に鼻から水が漏れるなどといったことがあります。
これらのリスクを把握するためにも、下の親知らずの抜歯の際と同様にCT撮影を行い歯と上顎洞の位置関係を立体的に把握することがとても重要になります。
CT画像や説明模型を用いてリスク等をしっかりと説明させて頂き、同意を頂いた上で施術を行っています。
- Q.親知らずは再び生えることがありますか?
- A.根本まで適切に抜歯されていれば、再び生えることはありません。
- Q.親知らず抜歯前に注意すべきことは何ですか?
- A.風邪など、体調管理に気を付けてください。
飲酒は避けてください。
- Q.親知らずの抜歯にはどのくらいの時間がかかりますか?
- A.生え方や埋まり方によって親知らずの抜歯の難易度が違ってきます。
また歯の根が曲がっていると中々抜けないことがあります。
簡単なものでおおよそ5~10分、難しいものでおよそ30~60分で行うことができるのですが、これだけはやってみないとわからないことが多く予測が困難な時がございますので、おおよそでとらえていただければと思います。
- Q.途中で抜けなくなってしまう可能性はありますか?
- A.基本的にはありませんが、親知らずの根が骨癒着(アンキローシス)を起こしている場合は抜けない可能性があります。
また患者様が抜歯中に具合が悪くなり、抜歯を続行することが難しい場合は抜歯自体を中止します。
その他にも親知らずの抜歯では歯冠部と歯根部を分けて抜く方法(2回法)や、親知らずの根が神経近くにありそのまま抜くと神経を傷つけてしまう恐れがある場合はあえて歯根を残す方法(コロネクトミー)をとることがあります。
術前および術後にはそのことはしっかりとご説明させていただきます。
コロネクトミー施行術前・術後
- Q.虫歯になっている親知らずは抜歯が難しくなりますか?
- A.進行度によっては難しくなります。一度ご相談ください。
- Q.親知らずなど抜歯したら通常どの程度で痛みや腫れが落ち着いてきますか?
- A.痛みや腫れなどのピークは抜歯当日よりも翌日または2〜3日後にきます。
およそ1週間から10日で落ち着いてきます。結婚式など大事な行事がある際は、それが終わってから抜歯するのが賢明です!
- Q.上の親知らずと下の親知らずを抜いた時、どっちが腫れやすいですか?
- A.下の親知らずの方が腫れやすいです。
理由としては上顎骨に比べ下顎骨は硬いなどの理由があります。
- Q.親知らずは一度の治療で何本まで抜歯できますか?
- A.当院では一度の治療で片側の上下2本までの抜歯が可能です。
ただし、一度に複数本を抜歯すると食事の取りづらさや腫れが大きくなる可能性がございます。
通院回数を減らしたいというご希望があるかもしれませんが、患者様の安全と快適さを考慮し、あまりお勧めしておりません。
- Q.親知らずの抜歯後に下口唇部などに痺れ(知覚鈍麻)が出た場合はどのような対応になりますか?
- A.ビタミン剤を処方させて頂き知覚鈍麻の範囲や程度が小さくなってくるか経過観察を行います。
- Q.親知らずがもとから無い場合はありますか?
- A.はい、あります。
親知らずは上下左右合わせて4本あるのですが、現代において1本以上欠損している頻度が約30%あると報告されています。
- Q.嚢胞は治療せず放置していたらどうなっていきますか?
- A.嚢胞は放置しておくと徐々に大きくなる可能性があります。
- Q.抜歯後の食事はどうしたらいいですか?
- A.伝達麻酔を行っている場合は2~3時間程(長ければ5時間程)効いておりますので、麻酔が切れてから食事をするようにしてください。麻酔が効いている間で、どうしても何か食事をしたい場合は固形食ではなく噛まなくてもよいゼリー状などの流動食にしてください。熱い物はやけどの可能性がございますので、避けるようにしてください。
- Q.抜歯後の腫れがなかなか引かない場合は何が考えられますか?
- A.まず一番考えられるのが抜歯窩の感染が考えられます。抜歯窩はいわば傷口になりますので、食渣などの汚れが溜まり不潔になると感染のリスクが高まります。また稀にあるのですが、埋伏歯を抜歯する時は、歯や骨を削合して抜歯します。この時使用する器機によって、空気が組織内に偶発的に迷入し、皮下気腫が発症することがあります。皮下気腫が発症すると腫れが引くのに時間が掛かります。抗菌薬を投与し経過観察を行います。
- Q.抜歯したところの周囲にアザが出来てしまいましたが、大丈夫ですか?
- A.難しい抜歯の場合は必然と出血量が多くなります。血液が皮下に流れ皮下血種(内出血)が起こりアザとして現れます。できたアザは下の方に流れていきますので、自然に回復します。特に処置の必要がなく経過観察を行います。
- Q.抗菌薬や鎮痛薬などを服用した際に気分が悪くなったり、お腹を下す場合はどうしたらいいですか?
- A.アレルギー反応が考えられますので、直ちに使用を中止し当院に御連絡ください。アナフィラキシーショック(顔面蒼白、意識の混濁など)等の重篤な症状の場合は119番に連絡し、救急通報してください。
- Q:以前に比べて前歯の歯並びが悪くなったり混みあってきた(叢生)のは親知らずが前に押しているのが原因ですか?
- A:これに関しては明確な結論が出ていないとなります。
学術的な文献では親知らずが前歯の歯並びに関与しているとするもの、そうでないものが混在しています。
しかし歯並び以外にも親知らずを置いておくことによって、歯磨きがしにくく手前の歯(第二大臼歯)との間に虫歯ができるリスクなどがありますので、患者様のお口の環境によって予防的に親知らずを抜歯されてもいいのではないでしょうか。
- Q:親知らずの抜歯後の後遺症として知覚鈍麻(唇や舌がピリピリした感じや痺れた感じ)が出た場合は一生残ってしまいますか?
- A:一生残ることは希です。
知覚鈍麻が出た場合でも半年以内に収まるのがほとんどです。
しかし、半年以上経過しても知覚鈍麻の症状が消えない場合は半永久的に残ってしまう可能性があります。
- Q:初診時すぐに親知らずの抜歯をしてもらうことはできますか?
- A:当院は基本的には初診時当日には親知らず等の抜歯は行っておりません。
初診時当日は口腔内検査や診査、レントゲン写真およびCT撮影を行い患者様のお口の状態を把握させていただきます。
親知らず等の抜歯の際はしっかりと患者様にご説明させていただき、納得していただいてから施術したいという思いから、説明させていただくことに時間をかけています。
また特に横向きに生えている親知らずの抜歯の場合は時間が掛かる可能性が高く、しっかりと時間を確保した上でさせていただきたいので当日に抜歯することは基本的にはしていません。
しかし、親知らずの生え方次第では当日にさせていただくこともございますので、そこに関しては患者様と相談させていただけたらと思います。宜しくお願い申し上げます。
- Q:親知らずを抜歯すると、小顔効果はありますか?
- A:これは私の主観でお話させて頂くのですが、結論から言いますと小顔効果はほぼ無いと思います。
聞いたことがある話ではエラが張っている方が下の親知らずを抜歯しますと、歯を支えていた骨が痩せてアゴのラインがシャープになるや、頬骨が張っている方が上の親知らずを抜歯すると頬骨が痩せて小顔効果がある。
また一番奥の歯のかみ合わせが無くなるのでかむ力が弱くなり、筋肉が痩せて小顔効果があるなどです。
理論的には可能なのですが効果があったとしてもごく稀で、見た目がわかるぐらいの効果は期待できないと考えます。
実際1000本以上の親知らずを抜歯してきましたが、患者様が小顔になって感謝されたことがありません。
親知らずの抜歯には様々なリスクがあります。
小顔効果を一番の目的に親知らずの抜歯をすることはあまり得策ではないと思います。
- Q:妊娠中の抜歯は可能ですか?
- A:はい、可能です。妊娠5~8カ月の中期に行うことが推奨されています。
ただし、なるべく妊娠中は侵襲的な処置を避けることが望まれます。受診時必ず担当医にお伝えください。
- Q:薬剤が授乳時に母乳などを通じて赤ちゃんに影響しないか心配です。どうしたらいいでしょうか?
- A:お母様方にとってはすごく心配ですよね。
ほとんどの薬剤が授乳中の赤ちゃんに母乳を通じて移行します。乳汁内の濃度は母体血中の濃度変化と同様に経時的に減少します。
しかし、新生児への薬剤移行は母体血中濃度の1%以下とされているため、新生児に対する母体に投与された薬剤の影響はほぼ無い範囲であると考えられています。
よって必要な薬剤は妊娠期と同様に必要量投与することが大切と考えます。
- Q:高血圧なのですが、抜歯の際はどのような影響がありますか?
- A:高血圧をお持ちの患者様ですと、抜歯中に血が止まりにくい可能性がございます。
またあまりにも高いと血管が切れて重篤な疾患(例えば脳卒中など)のリスクが高まります。血圧がコントロールされていない患者様の場合はまず医科を受診する必要があります。
当院では生体モニターを装着して抜歯を行うことで、術中の血圧などの変化を観察しながら行います。
- Q:糖尿病なのですが、抜歯の際はどのような影響がありますか?
- A:コントロールされていない糖尿病の場合は低血糖性昏睡(意識の混濁)の可能があります。また易感染性なので抜歯創部の治癒が悪くなります。
抜歯や外科処置が出来る目安としてはHbA1cを7.0%以下(基準値は日本糖尿病学会:4.6~6.2%、特定保健指導:5.6%未満)に抑える必要があります。
- Q:血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)を服用しているのですが、抜歯の際は薬を中止しないといけないでしょうか?
- A:いいえ、安易に抗血栓薬を中止すると、重篤な血栓性疾患(例えば心筋梗塞など)を誘発するリスクが高まることが懸念されていますので、現在では服用を中止せずに抜歯を行うことが一般的です。
当院に来院される際は血液検査結果をご持参ください。もし可能でしたら、医科の主治医にご自身の血液の状態や止血機能はどうかなど確認してみてください。
- Q:骨粗鬆症などでビスフォスフォネート製剤を服用していますが、どのような影響がありますか?
- A:ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)の服用の患者様においては、可能性は少ないですが抜歯の影響で顎骨壊死が生じることがあります。抜歯におけるBP製剤の休薬期間は約2ヶ月が推奨されていますが、休薬したからといって絶対出ないわけではありません。
また経口投与よりも注射製剤投与の方が顎骨壊死の発生率が高くなります。