コラム
歯科衛生士になるメリットとは?働くうえで知っておきたいポイント
こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。
歯科衛生士は、歯と口腔内の健康を守るスペシャリストです。歯科衛生士を目指している方のなかには「歯科衛生士になるとどのようなメリットがあるの?」「歯科衛生士になるデメリットはあるの?」という疑問をおもちの方もいるでしょう。
そこで今回は、歯科衛生士になるメリットやデメリットについて詳しく解説します。歯科衛生士のお仕事内容についてもご紹介していますので、歯科衛生士を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
歯科衛生士になるメリット
歯科衛生士は歯科医師の指導のもと、虫歯や歯周病などの歯科疾患の予防処置や歯科診療補助、歯科保健指導などを行います。国家資格でもある歯科衛生士ですが、どのようなメリットがあるのか気になる方も多いでしょう。
歯科衛生士になるメリットは、以下のとおりです。
求人数が多い
歯科衛生士の求人倍率は非常に高く、新卒の2023年度の歯科衛生士求人倍率は23.3倍と非常に高い水準になっています。多くの歯科医院で予防や口腔ケアを重視しているため、長年にわたって歯科衛生士不足となっているのが現状です。
歯科衛生士になるための国家資格を取得すれば転職先に困ることはないでしょう。
参照元:令和5年6月 一般社団法人 全国歯科衛生士教育協議会「歯科衛生士教育に関する現状調査の結果報告」
活躍の場が多い
歯科衛生士は、歯科医院だけでなくさまざまな場所で活躍できます。歯科衛生士が働ける場所は、以下のとおりです。
- 歯科医院
- 大学病院
- 総合病院
- 市町村保健センター
- 介護保険福祉施設
- 企業の健康管理室
- 歯科関連企業
- 歯科衛生士専門学校
上記のように、歯科衛生士はさまざまな場所で活躍できます。ライフスタイルや目指したい分野に合わせて最適な場所を選択できる点は大きなメリットといえるでしょう。
とはいえ、厚生労働省の調査結果によると、歯科衛生士の9割が歯科医院に勤めていることがわかります。公的機関である市町村保健センターは安定した収入を得られ、福利厚生が充実していることから、人気が高く狭き門といえるでしょう。
参照元:厚生労働省「令和4年 衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」
収入が安定している
歯科衛生士の初任給は18万〜20万円程度です。歯科業界は不況に左右されないため、永続的に安定した収入が得られるのも歯科衛生士ならではの魅力といえるでしょう。
全国どこでも働くことができる
歯科衛生士の資格を保有していると、日本全国どこでも働くことが可能です。2023年8月現在、歯科診療所の数は67,220施設あり、その数はコンビニよりも多いといわれています。
そのため、ライフスタイルの変化に合わせて転居が必要になった場合も、転職先を見つけやすいでしょう。
参照元:厚生労働省「医療施設動態調査(令和5年8月末概数) 」
プライベートを充実できる
予約制で診療を行っている歯科医院が多く、そのほとんどが19時頃までに診療が終了するため、プライベートも充実できます。診察が夜遅くまで長引くことはなく、残業になることもほとんどありません。
また、日曜日や祝日を休診にしている歯科医院が多く、旅行などの計画が立てやすいのもメリットのひとつです。
復職しやすい
歯科衛生士の資格は国家資格なので、結婚や出産などで離職したとしても復職しやすいです。ブランクがあっても、非常勤で子育てや介護と両立している方もいます。
やりがいがある
歯科衛生士会が行なった調査によると、歯科衛生士の仕事には下記のような魅力があることがわかります。
- 国家資格である
- 専門性の高い仕事である
- 人や社会に貢献できる
- 人の命や健康を守る仕事である
- 人に直接関われる・手助けできる
- 転職・就職に困らない
- 収入が安定している
調査結果からわかる歯科衛生士の魅力は「国家資格である(96.1%)」が最も多いです。次いで「専門性の高い仕事である(93.6%)」「人や社会に貢献できる(91.6%)」となっています。
このことからも、高い求人倍率がありながら専門性を活かし社会に貢献できるやりがいのある仕事であることがわかります。
参照元:令和2年3月 公益社団法人 日本歯科衛生士会 「歯科衛生士の勤務実態調査 報告書」
キャリアアップを目指せる
専門分野の資格を取得することでキャリアアップも目指せます。たとえば、審美歯科や小児歯科、ホワイトニング、インプラントなど、さまざまな分野の資格があるので、専門性を高めたい分野へのキャリアアップを目指せるでしょう。
歯科衛生士になるデメリットはある?
歯科衛生士として働くとさまざまなメリットがありますが、わずかながらデメリットもあります。メリットだけでなくデメリットも把握したうえで、歯科衛生士の資格取得を目指しましょう。
感染症のリスクがある
歯科衛生士は不特定多数の方の口の中に触れるため、常に感染症のリスクがあります。そのため、歯科医院では感染症予防の対策を徹底しています。
スタッフや患者様を感染症から守るために、手指衛生や使い捨て手袋の着用、医療器材の洗浄・消毒・滅菌など、細かい部分まで配慮する必要があるのです。
人間関係にストレスを抱える可能性がある
歯科医院では、一般的な企業に比べて少人数で仕事を行うため、良い環境を作るためには人間関係が大きく影響します。日本歯科衛生士会の調査によると、常勤歯科衛生士の転職理由は経営者との人間関係に関するものが最も多いことがわかります。
診察や処置など、仕事をスムーズに行うためには、チームワークが欠かせません。歯科医師・歯科衛生士・歯科助手・受付など、すべてのスタッフで信頼関係を築き、協力しあうことで患者様により良いサービスを提供できるでしょう。
しかし、そのために人間関係にストレスを抱える可能性があるのです。
参照元:令和2年3月 公益社団法人 日本歯科衛生士会 「歯科衛生士の勤務実態調査 報告書」
資格取得に費用がかかる
歯科衛生士になるためには、文部科学大臣や都道府県知事が指定する養成機関に通い、専門的な知識や技術を習得したあとに国家試験に合格する必要があります。
専門学校の場合は300万〜400万円程度、大学の場合は500万〜600万円程度と、高額な学費が必要になる点はデメリットといえるでしょう。なるべく費用を抑えたい場合は、専門学校を選ぶとよいかもしれません。
福利厚生にばらつきがある
すべての歯科医院の福利厚生は同じではありません。福利厚生が充実している歯科医院もあれば、福利厚生が整っていない歯科医院も存在します。
歯科衛生士のお仕事内容
歯科衛生士は歯科医師の指導のもと、歯科予防処置や歯科診療補助、歯科保健指導などを行います。
それぞれの仕事の内容について、以下に詳しく解説します。
歯科予防処置
歯科衛生士は、プラーク(歯垢)・歯石の除去やフッ素の塗布などの処置を行い、虫歯や歯周病などお口のトラブルを予防します。歯を失う原因で最も多いのが虫歯や歯周病です。
歯を失い、しっかり噛めなくなると、十分に栄養を摂取できず全身の衰えにつながります。また、歯とお口の健康を保ち、患者様自身の歯でしっかり噛んで食べることは、健康寿命を延ばすことにもつながるのです。
歯科衛生士は歯科予防の専門家として、患者様の健康を守る重要な役割を担っているといえるでしょう。
歯科診療補助
患者様の状態に気を配りながら、歯科医師が治療をスムーズに行えるようにサポートします。歯科医師の指導のもと、歯科治療の一部を担当するケースもあるでしょう。そのほかに、医療器具の洗浄・消毒、歯の型を取るための薬剤の準備なども歯科衛生士の仕事です。
歯科保健指導
専門的な立場からお口の健康について、正しい知識や技術を伝え、患者様が正しい口腔ケアや生活習慣を継続できるように指導します。たとえば、虫歯や歯周病を予防するブラッシングの仕方や食生活指導などです。
また、幼稚園や小学校、老人福祉施設などへ足を運んで指導を行うこともあります。虫歯や歯周病は生活習慣病なので、予防が重要です。そのため、歯科衛生士による歯科保健指導は口腔ケアを意識づけるための重要な業務といえるでしょう。
歯科衛生士になるためには
歯科衛生士の資格を取得するためには、高等学校卒業後に文部科学大臣もしくは都道府県知事が指定する養成機関(専門学校・短期大学・大学)に進学し、歯科衛生士に必要な知識や技術を習得したあとに国家試験に合格しなければなりません。
教育機関で3年以上学び、その教育プロセスを経ることで、国家試験の受験資格を得られます。毎年3月初旬に実施される国家試験に合格できれば、歯科衛生士としての免許証が与えられます。
まとめ
今回は、歯科衛生士のメリットやデメリットのほかに、歯科衛生士の仕事内容についても詳しく解説しました。
歯科衛生士は専門性を生かして社会に貢献できるやりがいと魅力にあふれた仕事です。歯科衛生士の資格取得には費用がかかりますが、安定した収入やライフスタイルの変化にも柔軟に対応できるなど多くのメリットがあります。
現在、当院では一緒に働く歯科衛生士を募集しています。当院で患者様のお口の健康を守るスペシャリストとして活躍してみませんか。
歯科衛生士の仕事に興味がある方は、三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」にお気軽にお問い合わせください。