コラム
子どもが歯肉炎になったら!対処法と予防法!

こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「SPT 矢谷歯科口腔医院」です。
子どもの歯肉炎は、成長期のお子さまに見られる口内トラブルのひとつで、歯ぐきが赤く腫れ、出血や痛みが生じることがあります。細菌の感染や不十分なブラッシングが原因となり、症状が進行すると食事や日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。
本記事では、子どもの歯肉炎の概要や種類、原因、放置した場合のリスクについて分かりやすく解説し、具体的な対処法と予防のポイントを伝えます。小さな不調のサインを見逃さず、早めにクリニックで診断を受けることで、健康な歯ぐきを保てます。
目次
歯肉炎とは

歯肉炎は、主に歯ぐきに炎症が生じている状態を指します。口内の細菌や不十分なブラッシングにより、歯ぐきが赤く腫れ、出血しやすくなるのが特徴です。
たとえば、ブラッシング中やフロスを使ったとき、または硬い食べ物を噛んだ際に、歯ぐきから血が出ることがあります。痛みがほとんど伴わないため、症状に気付かず放置しているケースが多いのですが、初期段階で適切な治療を受ければ改善が期待できるでしょう。
炎症は歯肉に限定されており、歯槽骨や歯根膜など他の組織にはまだ及んでいない状態です。
子どもの歯肉炎の種類

子どもの歯肉炎にはいくつかの種類があります。
不潔性歯肉炎
子どもの中で最もよく見られるのが、不潔性歯肉炎です。正しいブラッシングが十分にできず、口内に細菌が増殖することで歯ぐきに炎症が起こります。加えて、ブラッシングの際に力を入れすぎて歯ぐきを傷つけることも原因の一つです。
こうした状態が長期間続くと、歯ぐきは赤く腫れ出血しやすくなります。家庭でのセルフケアだけでなく、定期的なクリニックでの検診や歯垢、歯石を除去することが大切です。正しいケア方法を習得することで、炎症の進行を防げます。
萌出性歯肉炎
乳歯の生え変わりや永久歯の萌出時に発生するのが、萌出性歯肉炎です。新しく歯が生えてくる際、一部がまだ歯ぐきに覆われた状態となり、そこに汚れがたまりやすくなります。その結果、歯ぐきに炎症が生じて赤みや腫れ、出血が見られることがあるのです。
多くの場合、歯が完全に生えそろえば自然に治癒する傾向にありますが、セルフケアだけでは不十分な場合もあります。保護者が丁寧に仕上げ磨きを行い、歯ぐきの状態を定期的に確認することが重要です。
思春期性歯肉炎
小学校高学年から中学生にかけて見られる思春期性歯肉炎は、ホルモンバランスの変化が大きく影響します。体内のホルモンの変動により、歯ぐきが敏感になり、腫れや出血が起こりやすくなることが特徴です。
たとえ日頃から丁寧なブラッシングを行っていても、ホルモンの影響で炎症が発生する場合があります。健康的な生活習慣や栄養バランスの整った食事を心がけることで、症状の軽減に役立つでしょう。生活環境の見直しも予防の一環です。
若年性歯肉炎
子どもの頃に適切なケアが行われなかった場合、若年性歯肉炎へと進行する可能性があります。この状態は、侵襲性歯肉炎(しんしゅうせいしにくえん)とも呼ばれ、急速に悪化するのが特徴です。
初期段階での炎症が治療されずに放置されると、歯ぐきの状態はさらに悪化し、健康な歯の維持が困難になることがあります。早期発見と迅速な対応が不可欠であり、症状が疑われた際には速やかに歯科医師へ相談してください。
適切な治療を受けることで、炎症の拡大を防げます。
子どもの歯肉炎を放置するリスク

歯肉炎は歯周病の初期段階ですが、適切な治療やケアを怠ると炎症が次第に進行し、歯を支える骨や周囲の組織まで影響を及ぼします。歯肉の炎症が広がると歯周組織の破壊が進行しますが、損傷された組織は自然には元に戻りません。
最終的には、歯のぐらつきや抜け落ちといった深刻な結果を招く恐れがあります。特に子どもの場合、成長過程にある口腔内環境は将来の歯の健康に直結するため、早期発見と迅速な治療が極めて重要です。
日常の正しいブラッシングや定期的な歯科検診により、歯肉炎のリスクを軽減し、将来にわたる健康な歯の維持を図ることが求められます。保護者は子どもの口腔ケアに十分注意を払い、正しい生活習慣をサポートしてあげましょう。
子どもが歯肉炎になったときの対処法

子どもが歯肉炎になったときの対処法は、以下のとおりです。
歯垢や歯石を徹底的に取り除く
子どもが歯肉炎の兆候を示した場合、まずは歯科クリニックで診察を受けることが大切です。口内に溜まった歯垢や歯石は炎症の原因となる細菌の温床となるため、クリーニングによりこれらを徹底的に除去する必要があります。
こうした処置により、歯ぐきへの負担が軽減され、早期の回復が促進されるでしょう。また、定期的な検診やホームケアの指導を受けることで、再発防止や長期的な口内の健康維持につながります。
ブラッシングをサポートする
子どもの歯肉炎を改善するためには、正しいブラッシング習慣を確立する必要があります。歯科クリニックで適切なブラッシング技術を学び、家庭で毎日丁寧に実践するようにすると、歯垢の蓄積を防ぎ健康な歯ぐきを保つことが可能です。
痛み止めを飲む
歯肉炎による痛みが強く、子どもが不快感を訴える場合は、歯科医師の指示に従って痛み止めを使用するのが有効です。症状を一時的に和らげられるので、子どもの生活の質を向上させる助けとなるでしょう。
ただし、服用時には用量や間隔を守り、長期間連続して使わないよう十分な注意が必要となります。その他の口腔ケアと組み合わせた総合的な治療を行うことで、健康な状態へ改善できるでしょう。
子どもが歯肉炎になるのを予防する方法

子どもが歯肉炎になるのを予防するための方法は、以下のとおりです。
口腔ケアを丁寧に行う
子どもの歯肉炎予防の基本は、毎日の正しいブラッシングです。歯と歯ぐきの境界部分は細菌がたまりやすいため、毛先を使って軽いタッチで小刻みに磨きましょう。
また、個々の歯並びや噛み合わせに合わせた磨き方を習得するために、歯科クリニックでのブラッシング指導を受けるのが良いでしょう。子どもが自分で磨き切れない部分は、保護者が丁寧に仕上げ磨きを行ってください。
仕上げ磨きの際は歯ぐきの状態を確認するように心がけると、歯肉炎の発生を効果的に防ぐことが可能です。
生活の習慣やリズムを見直す
歯肉炎を防ぐためには、口腔ケアだけでなく全身の健康管理も欠かせません。栄養バランスに優れた食事、十分な睡眠、そして規則正しい生活リズムは、体の免疫力を向上させ、口内の細菌の繁殖を抑制します。
特に、子どもの成長期には、健康な食生活と適度な休養が大切です。家族全体で生活習慣を見直しストレスを軽減することで、口内環境も整うでしょう。結果として、歯肉炎やその他の口腔トラブルの予防につながります。
定期的に歯科を受診する
歯肉炎は自覚症状が薄い場合が多いため、定期的に歯科クリニックを受診することが非常に重要です。クリニックの検診では、家庭でのケアだけでは落としきれない歯石や歯垢の除去が行われ、歯ぐきの炎症を未然に防ぐ対策が取られます。
特に、乳歯から永久歯へと生え変わる時期は口内環境の変化が大きいため、3か月に一度の定期検診を心がけましょう。早期に異常を発見し適切な治療を受けることで、将来的な歯の健康も守れます。
まとめ

歯肉炎とは歯周病の初期段階で、口内の細菌増殖や不十分なブラッシングにより、歯ぐきに炎症が生じる状態です。子どもの場合には不潔性、萌出性、思春期性、若年性といった種類があります。
歯肉炎を放置すると炎症が進行し、歯を支える骨や歯周組織が破壊され、最悪の場合、歯のぐらつきや抜け落ちに至るリスクがあります。したがって、定期的なクリニックでのプロフェッショナルによるクリーニングや、正しいブラッシング習慣の徹底が非常に重要です。
保護者による日々の口腔ケアのサポートが、将来の歯の健康を守るためには欠かせません。
子どもの歯肉炎の治療を検討されている方は、三重県伊賀市にある歯医者「SPT 矢谷歯科口腔医院」にお気軽にご相談ください。
当院の院長・副院長は口腔外科出身で、親知らずの抜歯やインプラント治療などを得意としています。虫歯・歯周病治療や矯正治療、入れ歯治療なども行っております。
当院は、地元の伊賀市だけでなく、名張市・亀山市・津市からも多くの患者様にご来院いただいております。歯に関するお悩みはぜひお気軽にご相談ください。
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