三重県伊賀市の歯医者「矢谷歯科医院」です。親知らずの治療、インプラント治療はぜひご相談ください。

三重県伊賀市の歯医者「矢谷歯科医院」です。親知らずの治療、インプラント治療はぜひご相談ください。

症例紹介

症例紹介

症例紹介:歯茎の黒ずみの除去について(ガムピーリング) 


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こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。

今回から症例コラムとして、当院ではどのような治療が行われているかや、患者様の口腔内が治療前と治療後でどのような変化があるかなどについて症例紹介を通してお伝えしようと思います。何か同じようお悩みをお持ちの患者様が少しでもご参考にしていただき、勇気をもって一歩前に踏み出せるようにしていただけたら幸いです。

ガムピーリングって何!?

今回はガムピーリングの症例について解説したいと思います。皆さんガムピーリングをご存知でしょうか?聞きなれない方もいらっしゃると思うのですが、ガムピーリングとは色素沈着などによって黒ずんでいる歯ぐきに対して着色除去を行い、見た目がピンクで健康的な歯ぐきにする処置のことになります。ガムピーリングは広義の意味ではプラークや歯石除去、歯周外科を含めた歯周病治療全体的なことを指しますが、ほとんどの場合はこの歯肉の色素沈着の除去のことを指します。

歯ぐきの審美障害

人間の歯肉(歯ぐき)は一般的にコーラルピンクやサーモンピンクなどと表現されることが多いです。しかし喫煙などさまざまな原因によって茶褐色や青黒色の色素が沈着し、見た目が悪くなり審美障害となります。(さまざまな原因に関しては他のガムピーリングのコラムを参考にしていただければと思います。)色素沈着は病的なものではないので、絶対に処置が必要というわけではありませんが、会話している時など相手から前歯部の方は見えますので審美的に大きな問題となってきます。近年、健康思考の向上により、審美への関心は高まっていて、歯ぐきの色調に対する審美的ニーズも高くなってきております。(参照:青木章 著 歯周治療・インプラント周囲治療のためのEr:YAGレーザーパーフェクトガイド 株式会社ヒョーロン・パブリッシャーズ)

Er:YAGレーザーを活用したガムピーリング

当院ではEr:YAGレーザーを用いた歯肉の着色除去を行っています。着色除去についてはフェノールを用いた化学的な除去方法や、炭酸ガス(CO2レーザー)やNd:YAGレーザーを用いた方法などがあるのですが、特にEr:YAGレーザーを用いた歯肉の着色除去をしています。メリットを記載します。

Er:YAGレーザーを使用したガムピーリングのメリット・デメリット

メリット

  • 施術中や施術後の疼痛などの不快感が少ないこと
  • 術後の治癒が早いこと
  • 組織に対する熱損傷が極めて小さい(Er:YAGレーザーのメリットは特にここになります。だから体にやさしいレーザーと言われています。)

デメリット

  • 処置に時間がかかる。

全額的にガムピーリングを行った症例

そこで今回は全額的にガムピーリングを行った症例について解説したいと思います。

ガムピーリング施術前

患者様は46歳、男性の方で喫煙歴は20年以上とのことです。御本人はあまり気にされている様子はなかったのですが、会話をしている時にやはり前歯部の歯茎の黒ずみが目立つのでこちらからガムピーリングによる色素除去を提案したところ治療することとなりました。

まず全体的に歯石やプラークなどの汚れを除去する歯周基本治療から行っていきました。(写真は歯周基本治療後のものとなります。)歯ぐきの状態を整えた上でガムピーリングを施術していきました。

当院では安全性が高く、体にやさしいEr:YAGレーザーにてガムピーリングをしていきます。デメリットとしては時間がかかるので一回の施術時間としては施術する範囲にもよるのですが、30分~60分程度となります。一気に全部行うことは無理なので、上下左右1/4顎ずつに分けて施術していきます。まずは右下から施術していきました。

右下のガムピーリングの術前・術後

レーザーを使用した色素沈着除去時には麻酔をして行うことが多いです。色素沈着が軽度のものであれば、表面麻酔のみで行うこともあります。無麻酔でもできなくはないのですが、少しパチパチと叩かれる感じがして痛いと感じることがありますので、大抵は0.3ml前後とごくわずかな麻酔液を歯ぐきの施術部位に注射してからガムピーリングを行っていきます。術後の見た目はいかにも痛々しい感じがするのですが、術後はほとんどの方が痛み止めを飲まずに過ごせるほど痛みが少ないです。ここで気をつけていただきたいこととすれば、施術部位を触らないように硬い食べ物が当たらないようにしていただくこと、わさびや辛子などの刺激物は避けていただくこと、歯ブラシは当てないようにしていただくことなどとなります。(術後は当院が推奨する洗口液にて術部を清潔にしていただければと思います。)

続いて左下の部位→左上の部位と行っていきました。

左上下のガムピーリングの術前・術後

左下の部位をしていったのですが、治癒してきた時に歯ぐきの上の部分(歯ぐきの辺縁部分)に色素沈着が残ってしまっているので、左上の部位を行う際に同時に取り残した部位もいっしょに施術しました。このように広範囲におよぶ色素沈着では一回で全て取りきることが難しい場合がございますので、同じ部位に対して2~3回レーザーを当てないといけない場合があります。

最後右上も同じように施術していきました。

ガムピーリング施術後

患者様のご予定もあり来院間隔にもよりますが、施術回数4回で全額を行いました。ここまででおよそ2ヶ月程度の期間での施術となります。(クリーニングなども含めれば3ヶ月程になります。)術後の評価として、歯茎の上と下の方に帯状に一層色素沈着が残っているのですが、これは主に粘膜の部分にあたります。専門的な話になるのですが、歯茎は主に角化歯肉と歯槽粘膜に分かれます。メラニン色素沈着は主に角化歯肉に起こります。角化歯肉部の色素沈着を除去しても術後疼痛はほとんどないのですが、歯槽粘膜部のところまで除去すると痛みが生じあまりよくないです。また患者様はガミースマイル(笑った時に口唇部が上の方まで挙上し、歯ぐきが見えること)ではなかったので、きれいで健康的な歯肉になったと満足され大変喜ばれていました。(もちろん上記のことを説明して、御相談したのですが、これ以上の治療はご希望されませんでした。)

術後の注意点

術後の注意としては、メラニン色素沈着のあと戻りがあります。これはタバコを吸い続けると再度色素沈着が起こってきます。あとはタバコ以外にも日焼け(紫外線)やホルモン、遺伝的な要因が挙げられます。

当院の健康への思い

当院ではガムピーリングは単に歯肉の色素沈着を行うだけではないと考えています。タバコは癌や脳卒中など全身の健康への影響が指摘されています。また口腔内においては歯のステインの着色、歯周病、インプラント周囲炎やインプラントの予後不良のリスクファクターにもなっています。歯ぐきが黒くなるだけならまだいいのですが、せっかく歯ぐきをきれいにしたのならまた黒く汚したくはないですよね?これはタバコなどをやめていただくよいきっかけにもなると思います。そこで今一度健康のことについて考えて立ち返っていただきタバコをやめるよいきっかけにしてもらえたらいいなぁと思います。(あと昔に比べたらめちゃくちゃ値上がりし、財布にもやさしくないですね(笑))

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はメラニン色素沈着による歯ぐきの黒ずみに対してEr:YAGレーザーを用いたガムピーリングのことについて症例報告をさせていただきました。自分の歯茎も茶褐色や黒ずんでいて気になるなどございましたら是非、参考にしていただければと思います。歯ぐきなどのことで何か些細なことでもかまいませんので、お悩みの患者様は三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」に是非、御相談ください。

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