三重県伊賀市の歯医者「矢谷歯科医院」です。親知らずの治療、インプラント治療はぜひご相談ください。

三重県伊賀市の歯医者「矢谷歯科医院」です。親知らずの治療、インプラント治療はぜひご相談ください。

症例紹介

症例紹介

症例紹介:上顎の歯に対して審美的に治療した症例について



こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。

今回の症例コラムは、当院で行った症上顎の歯に対して審美的に治療した症例を通してそのように行っていくかなどをお伝えしようと思います。当院で行った症例について詳細にお伝えすることによって審美治療がどのような治療かわからない方や、詳しく知りたいと思う方、何か同じようお悩みをお持ちの患者様が少しでもご参考にしていただき、勇気をもって一歩前に踏み出せるようにしていただけたら幸いです。

私が思うに審美治療とは「口元の美しさ・バランス・機能面からアンチエイジング」を行う治療だと考えます。歯の治療をするだけではなく歯をきれいにすることによって「人前で堂々と笑顔ができるようになった」「会話することが楽しくなった」「若返った感じがする」などなど付加価値がついてきます。審美治療に関しては当院ホームページ:審美治療を参考にしていただければと思います。

審美治療についてはこちら

症例紹介

患者様は74歳、女性の方で主訴は「前歯の歯ぐきが下がっており、歯が黒いのを治療してきれいにしたいとのことでした。」とのことでご来院されました。

口腔内を診させていただくと、全体的に歯ぐきが下がっていて、根面カリエスが出来ているような状態でした。

まずは既存の補綴物から仮歯に変更

全体的に把握するためにまずは既存の歯の被せ物である補綴物を外し、仮歯に替えていくことからしていきました。補綴物を外すことによって歯がどのような状態であるかを確認して、まずは保存できる歯または保存困難で抜歯しないといけない歯の選別をしていきます。患者様にとってはできるだけ多くの歯を抜かず保存してほしい気持ちがあるとは思うのですが、長期的予後を考えると保存が困難な歯を無理やり残すことは返ってデメリットとなり、再治療の可能性が高くなります。

治療方針

もし一からしっかりと治療していくならば歯周外科を伴った全額的な治療を行う必要があったのですが、患者様が御高齢であったこと、外科治療を望まれなかったことカリエスが深く進んでいなかったこと、などを考慮し外科処置をせず補綴処置のみで治療していくこととなりました。このように患者様のご年齢、お口の状態、患者様の状態からの外科的治療の可否などを考慮して治療方針を決定していきます。ここでは患者様にご納得していただくために時間を掛けてご説明させていただきます。

カリエス(虫歯)かどうかを判断するためにはう蝕検知液というのを塗布して虫歯かどうかを判断するのですが、染まらなかったので、おそらく長年金属を被せていた影響で金属イオンの影響で黒くなっているのだと考えました。右上の前から4番目の歯(右上4)は補綴物を除去時に破折を確認したので、残念ながら抜歯となってしまいました。

アライナー装置(マウスピース矯正)

抜歯後に考えた治療としては右上においては右上4と右上6が欠損している状態です。インプラント治療も考えたのですが、外科的治療は希望されなかったことを考慮し、右上3および右上5、右上7を連結した5本つなぎのBr(ブリッジ)治療をすることを計画しました。ここで一つ問題があり、Br治療では支台となる歯の平行性が大切になってくるのですが、右上3が捻転(捻じれているってこと)および唇側転位(前に出ているってこと)してしていたので、左上4を抜歯したスペースに入れ込むためにアライナー装置を使用した矯正治療(マウスピース矯正)を行いました。

図のようにわずか0.8mm移動させただけですが、左上3の捻転および唇側転位を取り除きました。わずかに移動させただけですが、これだけでもBr治療の平行性の確保や清掃性のしやすさが変わってきて長期的予後が安定します。

歯の被せ物の選択

歯の被せ物に関してなのですが、症例の患者様においては噛み合わせが強く、被せ物を入れるスペースが狭いので、強度がある被せ物を入れる必要がありました。そこで金属の被せ物の上にセラミックを持っているメタルボンドクラウンを装着することにしました。メタルボンドクラウンは昔から審美治療に使用されている被せ物でどうしても金属の部分が露出するところはあるのですが、会話をする時などは人からは金属の露出部分はほぼ見えないです。また歯科技工士が一から手作りするので歯との適合性がいいです。詳しくお知りになりたい方は当院ホームページの診療メニュー:審美治療の被せ物の種類を参考にしてください。

審美治療についてはこちら

顔貌と歯の調和の確認

ただきれいな歯を入れたらいいわけではなく、ちゃんと顔貌にあっているか、個性がでているか、歯が割れないかどうかなどを慎重に確認していく必要があります。ここでは顔貌写真を撮影させていただき患者様に確認していただき歯の長さはいいかどうかなども確認してもらういます。また下の歯をで噛んでもらったり、動かしてもらったりした時に歯が欠けないような形をしているかどうかも確認します。写真で示したように左上1の歯の切端が欠けているので歯の長さが調和していないことがわかり、適切な長さに変えていきます。ここでは患者様とのやりとりを時間をかけて何回も行います。そして遠くから見た時に歯の張り具合はどうか、側方から顔を見た時歯の出っ張り具合はどうかなども確認して、患者様といっしょに歯を作り上げていきます。

シャードテイキング

ここでは患者様の歯の色を決定します。ある程度患者様が希望される色を反映させるのですが、あまりにも白い色を選び過ぎると下の前歯との不調和が起こり、白は膨張色なので、前歯だけ浮いた印象を与えてしまいます。当院で使用しているカメラはシェード抽出モードが搭載されているので、歯の色を決定する時の指標として大変役に立っています。

メタルボンド装着

色および歯の形が決まったらいよいよ装着とまります。最終的には右側は右上3、右上5、右上7を連結した5本つなぎのBr、右上2、右上1、左上1、左上2はそれぞれ単冠、左側は左上3、左上5を連結した3本つなぎのBrにしました。左上6および7については片側のデンチャーにて補いました。

治療費および治療期間について

今回の治療費については、自費診療および保険診療を合わせたら総額で¥1300,000-+保険診療分となります。治療期間としては約3年になります。実際のところは当症例に関して、歯を作製していく過程で書ききれないぐらいの多くの工程があります。今回は治療する本数が多かったので、治療費および治療期間ともに大きくなりました。当症例の患者様には根気強く通院していただき本当に感謝申し上げます。

治療で得られるもの

今回、当患者様には時間もお金もかけて当院で治療していただきました。そもそもの患者様の目的は旅行をすることが好きで、旅行先でいっぱい写真を撮りたいとのことでした。歯が黒かったら口元を気にして笑うことをためらってしまうとのことで今回治療していくこととなりました。治療後は以前よりも綺麗になったと大変喜んでいただきました。コロナ禍も明けたことなので、患者様には旅行を楽しんでいただき、いい笑顔でたくさん写真を撮っていただきたいです!定期的にメンテナンスにご来院していただいているのですが、現在のところは歯が割れたなどはございません。

このように我々はただ治療をするだけではなく、治療することによって得られるメリットや付加価値を患者様に与えることが仕事だと思います。ただ単に歯を入れるだけなら保険適応の被せ物を入れればいい話なのですが、保険外で自由診療におけるいい被せ物を入れることによって「得られる付加価値」や「何故この治療はいいのか?」などを患者様にご説明していけたらと思います。もし宜しければ当院が考える「自由診療と保険診療の違い」のページをご覧ください。

自由診療と保険診療の違いについてはこちら

まとめ

今回は上顎の歯に対して審美的に治療した症例について御紹介させていただきました。歯の見た目を気にされている方や「歯をきれいにしていい笑顔をしたい」など何かございましたら、三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」に是非、御相談ください。

電話
ご予約