コラム
親知らずが痛いときはどうしたらいい?対処法を解説!
こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。
「親知らずが痛いけど、どうしたらいいかわからない」と思っている方も多いのではないでしょうか。親知らずは通常、人の生涯で最後に生えてくる永久歯で、上下の顎の最も奥に位置します。
20歳前後に生え始めるのが一般的ですが、親知らずが生える時期にはほかの永久歯が生え揃っているため、親知らずが生えるスペースは限られています。そのため、親知らずが正常に生えられず、さまざまな問題を引き起こすことがあります。
では、親知らずが痛いときはどのように対処すればよいのでしょうか。
今回は、親知らずが痛くなる原因や、痛いときの対処法について解説します。親知らずが痛いときにしてはいけないこともご紹介します。親知らずに関するお悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
親知らずが痛くなる原因
親知らずが痛いと感じる方は非常に多いです。耐えられないような痛みを感じる方も珍しくありません。
親知らずが痛くなる原因は、以下のとおりです。
生え方や位置が悪い
親知らずの生え方や位置が不適切な場合、痛いと感じる可能性があります。通常、親知らずは顎の最も奥に位置しますが、十分なスペースがないと正常に生えられないことがあります。
斜めや横向きに生えることが多く、歯列や歯茎を圧迫して痛いと感じるのです。
虫歯や歯周病になっている
親知らずは最も奥に位置するため、虫歯や歯周病になりやすいです。虫歯や歯周病が進行すると、痛いと感じるでしょう。磨きにくいので磨き残しが多く発生し、虫歯や歯周病になるのです。
特に、親知らずが正しく生えていない場合、隣の歯との間にすき間ができます。すき間には食べかすやプラークが溜まりやすく、虫歯や歯周病の原因になるでしょう。
親知らずの周囲に炎症が起こる
親知らずが部分的に歯茎から露出している場合、すき間から食べかすが入り込み、細菌が繁殖して智歯周囲炎が起こることがあります。智歯周囲炎は、歯茎の腫れや痛みを引き起こすでしょう。
口の開閉が困難になる、リンパ腺が腫れるなどの症状が伴うこともあります。
親知らずが痛いときは抜歯が必要?
親知らずの抜歯は一般的な治療であり、経験する方も多いです。親知らずが何らかの問題を起こしている場合は、抜歯が必要になるでしょう。
特に、親知らずが原因で痛いと感じているときは、抜歯をしたほうがよいといえます。
しかし、親知らずは必ず抜歯しなければならないというわけではありません。
親知らずがある方の約70%が、いずれ抜歯が必要になるとされています。残りの30%は、抜歯を必要としないのです。
親知らずを抜歯するかどうかは、歯の位置や発育の状況、周囲の歯や歯茎への影響、そして個々の症状に基づいて、歯科医師が判断します。
親知らずが痛いときの対処法
親知らずが痛いときの対処法をご紹介します。
痛み止めを飲む
親知らずの痛みが強い場合、市販の痛み止めを利用するとよいでしょう。痛み止めにはさまざまな種類がありますが、特に「ロキソプロフェンナトリウム」「イブプロフェン」「アセトアミノフェン」などの成分は親知らずの痛みに効果的です。
使用する際は、用法・容量を守りましょう。過剰に摂取すると腎臓や胃への負担が大きくなるため、正しく服用する必要があります。
患部を冷やす
親知らずによる炎症が原因で痛いと感じる場合は、冷却によって和らげることが可能です。炎症によって患部が熱を持つため、冷やすことで緩和されるでしょう。
患部に冷却シートや濡らしたタオルを当てることで、ゆっくりと冷やします。氷を直接患部に当てると、痛みが悪化する、回復を妨げるなどの悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、氷はタオルなどで包んでから使用するなど、患部は優しく冷やしましょう。
ただし、冷やして痛みを緩和する方法は一時的な対処法に過ぎません。親知らずによる問題が解決するわけではないので、痛みが続く場合は歯科医院を受診しましょう。
うがい薬で口腔内を消毒する
親知らず周辺の炎症を抑えるためには、うがいが効果的です。うがいによって炎症を引き起こす細菌の増殖を抑制し、痛みを和らげることができます。
殺菌作用が強く、刺激の少ないうがい薬を選ぶとよいでしょう。アルコール成分が強いうがい薬は炎症を悪化させる可能性があるため、避けたほうがよいといえます。
安静にして体力を回復させる
親知らずによる炎症の緩和には、十分な休息が効果的です。休息を取ることで体の免疫力が向上し、炎症の抑制に役立ちます。
炎症は、疲れや睡眠不足によって免疫力が低下したときに生じやすいです。体が弱っているときは、細菌が体内に留まりやすくなるためです。
適切な休息と栄養を摂取することで体の抵抗力が高まり、炎症を抑えられるでしょう。
栄養バランスのよい食事と十分な睡眠を心がけることが重要です。体の免疫力を高めて、親知らずによる炎症を自然に緩和させましょう。
歯科医院を受診する
親知らずの痛みの原因が、虫歯や歯周病などの場合、ご自宅で様子を見ても改善されません。痛み止めの服用や患部の冷却で一時的に緩和することは可能ですが、虫歯や歯周病を放置すると進行するので、強い痛みに襲われることになるでしょう。
親知らずの痛みが続く場合は、一度歯科医院を受診して口腔内の状況を確認してもらってください。必要に応じて適切な処置を受けることで、痛みは改善されるでしょう。
親知らずが痛いときにしてはいけないこと
親知らずが痛いときは、多くの場合、患部周辺に炎症が生じています。痛みや腫れが発生すると、不安を感じるのは自然なことです。
しかし、不適切な対応は症状の悪化につながることがあります。以下の内容はしないように気をつけてください。
患部を触る
痛みがある親知らずの周辺を触ると、状態を悪化させるリスクがあります。炎症を起こしている歯茎は非常に敏感で、刺激によって腫れや痛みが増す可能性があるのです。
また、舌や指で患部を触ると、細菌が付着して感染症の原因になることもあります。炎症がさらに悪化して痛みが強まることがあるので、触らないようにしましょう。
強い力で親知らずを磨く
炎症を起こしている親知らずに強い刺激が加わると、症状を悪化させる可能性があります。特に、親知らずが痛むときに強い力で磨くことは避けるべきです。
汚れをしっかり落としたいと思うのは悪いことではありませんが、強い力で歯磨きすると炎症部位に刺激が加わります。痛みが増強する可能性が高いので、優しく磨きましょう。
炎症を起こしている部分の歯磨きを行う際は、柔らかい歯ブラシを使用してください。また、歯磨きの際は歯茎を傷つけないように注意し、適度な力加減で丁寧に磨くことが重要です。
熱いものや辛いものを食べる
親知らずが痛む際は、熱い食べ物や辛い食べ物を避けてください。熱い食べ物や辛い食べ物は患部に刺激を加え、炎症を悪化させる可能性があります。
特に、血行を促進させる効果があるので、患部の腫れや痛みが増強されることがあります。親知らずが痛いときは、温度の低い刺激の少ない、柔らかい食べ物を選びましょう。
まとめ
今回は、親知らずが痛む原因と対処法について解説しました。
親知らずが斜めや横向きに生えていると、虫歯や歯周病、炎症などのトラブルの原因となります。親知らずの抜歯は必ずしも必須ではありませんが、痛みが生じている場合は抜歯が推奨されるでしょう。
親知らずに関連したトラブルが発生した場合、抜歯によって改善できる可能性が高いです。
親知らずが痛いと感じた場合、最初に行うべき対処法は痛み止めの使用や冷却処置です。一時的に症状を軽減できることがあるでしょう。
痛みが改善しない場合は、歯科医院を受診してください。 親知らずの痛みにお悩みの方は、三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」にお気軽にご相談ください。