コラム
入れ歯が合わない!原因と使い続けるリスク、対処法を解説!
こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。
「入れ歯が合わない」と感じてはいませんか。入れ歯が合っていないと、口内の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。日常生活にさまざまな支障が生じる可能性もあるので、注意が必要です。
本記事では、入れ歯が合わない原因と、合わない入れ歯を使い続けるリスクについて詳しく解説します。入れ歯の不具合に対する対処法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
入れ歯とは?
入れ歯とは、歯を失った際に審美性や機能性を補うための治療法のひとつです。入れ歯は、部分入れ歯と総入れ歯の2種類に大きく分けられます。
部分入れ歯は、歯が1本でも残っている場合に適応される治療法です。床と呼ばれる歯茎にあたる部分と人工歯、残っている歯に固定するためのクラスプで構成されます。
総入れ歯は歯が1本も残っていないケースに適応され、床と人工歯のみで構成されます。入れ歯を装着することで、噛む機能や見た目の改善を図れるでしょう。
入れ歯が合わないときの症状
合っていない入れ歯を使用していると、さまざまな症状が現れることがあります。以下に、入れ歯が合わないときの症状を、解説します。
痛みや違和感
入れ歯が合わない際に最も出やすい症状は、痛みや違和感です。痛みや違和感は、食事中や会話中に生じることが多いでしょう。
合わない入れ歯を使用しながら食事や会話をすると、歯茎などに入れ歯が過度に当たることがあります。そのため、一部分に過度な力がかかり、痛みや違和感が現れるのです。
また、入れ歯が口内の粘膜に当たり、口内炎や潰瘍ができることがあります。潰瘍が悪化すると感染症のリスクも高まるため、早めの対処が必要です。
入れ歯が外れる
入れ歯と歯茎が適合していなかったり、入れ歯のバネが支えとなる歯にしっかりと固定されていなかったりすると、入れ歯がズレることがあります。特に、食事や会話などで口を動かすと、入れ歯がずれたり、場合によっては外れたりする可能性もあるでしょう。
入れ歯のズレが頻繁に起こると、歯茎などの粘膜に傷がつくリスクが高まり、不快感や痛みを引き起こす原因にもなります。また、頻繁に外れることで、食事や会話にも影響を及ぼすでしょう。
食べ物が噛みにくい
入れ歯が合っていないと、噛み合わせが悪くなる可能性があります。噛み合わせが悪くなると咀嚼が難しくなり、消化器官に負担がかかるでしょう。消化不良などを引き起こす原因になるため、注意が必要です。
また、噛み合わせが悪いと顎関節にも負担がかかり、顎関節症状が発生することもあります。
発音しにくい
入れ歯が合わない状態だと、発音に問題が生じることがあります。入れ歯を新製した際など、入れ歯に慣れていない場合も発音しにくいと感じることがありますが、数週間で改善するケースがほとんどです。
しかし、長期間に渡って発音に支障がある場合は、入れ歯が合っていない可能性も考えられるでしょう。コミュニケーションが円滑に進まなくなり、ストレスが溜まる原因にもなります。
入れ歯が合わなくなる原因
入れ歯が合わなくなる原因はさまざまです。以下に、入れ歯が合わなくなる主な原因について解説します。
口腔内の変化
入れ歯が合わなくなる原因のひとつに、口腔内の変化が挙げられます。特に、顎の骨や歯茎の状態が変わり、入れ歯が合わなくなることが多いでしょう。
歯が抜けると顎の骨が使われなくなるため、骨が次第に吸収され縮小していきます。あごの骨の吸収が進むことが、入れ歯の形状に合わなくなる原因になるのです。
また、歯茎も年齢とともに変化して厚みなどが減るため、入れ歯がズレやすくなったり、フィットしなくなったりします。口腔内の変化は避けられませんが、定期的に歯科検診を受けて早期に問題を発見し、適切な対策を講じることが重要です。
入れ歯の摩耗・変形
入れ歯は長期間の使用により、少しずつ摩耗していきます。入れ歯の表面が摩耗していくと、噛み合わせが変わって入れ歯が合わなくなるでしょう。
また、入れ歯自体の素材が劣化し、形状が変わることも少なくありません。入れ歯自体の形態の変化が進行すると、入れ歯が合わなくなる原因になります。
特に、保険適用の入れ歯は素材にプラスチックを使用しているため、熱に弱い特徴があります。熱湯で消毒したり車内など高温な場所に放置したりすると変形し、合わなくなる可能性があるでしょう。
他にも、落下による衝撃で変形するケースもあります。物理的なダメージが原因で入れ歯が合わなくなるケースは少なくないので、取り扱いには注意しましょう。
急な体重の増減
短期間での急激な体重の増減で、入れ歯が合わなくなることがあります。急激な体重の増減は、顔やあごの筋肉・脂肪にも影響を与えるため、口内の形状が変わる原因になるからです。
口内の形状が変化すると、以前は適合していた入れ歯が合わなくなり、不快感や痛みにつながるでしょう。
合わない入れ歯を使い続けると
以下に、合わない入れ歯を使い続けるリスクを解説します。
粘膜に炎症が起こる
合わない入れ歯を使用し続けると、歯茎や頬の粘膜が傷つき炎症を起こす可能性が高くなります。食事や会話などで口を動かすたびに入れ歯が口の中を傷つけ、炎症が生じるのです。
入れ歯が原因で発症する口内炎は義歯性口内炎と呼ばれ、痛みや腫れ、潰瘍など様々な症状を引き起こします。
顎関節症のリスクが高くなる
合わない入れ歯を使い続けていると、顎関節への負担も増えます。入れ歯がしっかりと噛み合っていない場合、顎関節に不均等な力が加わるため顎関節症を引き起こすリスクが高まるでしょう。
顎関節症を罹患すると、口を開け閉めする際に痛みや違和感を感じたり、顎関節から音が鳴ったりするなどの症状が出ます。日常生活に支障をきたす可能性もあるので、注意が必要です。
食事や会話の質が低下する
合わない入れ歯は、食事や会話にも悪影響を及ぼします。入れ歯が安定しないと食べ物を十分に噛み砕くことができず、消化不良や栄養摂取の偏りが生じる可能性があるでしょう。
また、入れ歯がズレたり外れたりすると、発音が不明瞭になったり、会話中に外れないか不安を感じる可能性もあります。思うように日常生活を送れない日々が続くと、精神的なストレスが積み重なり生活の質全般に悪影響を及ぼす可能性も高いです。
入れ歯が合わないときの対処法
入れ歯が合わないと感じたら、放置せずに適切な対応を取ることが大切です。ここでは、入れ歯が合わないときの具体的な対処法を詳しく説明します。
歯科医院を受診する
入れ歯が合わなくなったと感じたら、歯科医院を受診して調整してもらいましょう。入れ歯が合わなくなる原因はさまざまですが、調整することで快適に使用できるケースが多いです。
入れ歯が部分的に強く当たっている場合では、強く当たっている部分を削り、歯茎に均等に当たるように調整することで改善が期待できるでしょう。
また、入れ歯が全体的に合わない場合は、入れ歯の内側に材料を加えて入れ歯と歯茎の適合性を改善させます。入れ歯の調整は、何度か通院する必要があるでしょう。
ただし、調整だけでは改善できないこともあります。調整で症状が改善されない場合は、新しい入れ歯の作成を検討しないといけません。長期間使用している入れ歯が摩耗や破損により合わなくなっているケースでは、新しい入れ歯を作成する可能性が高いでしょう。
入れ歯のケア方法を確認する
入れ歯が合わなくなる原因のひとつに、日常的なケア不足が挙げられます。入れ歯に汚れが付着すると合わないと感じる原因になるので、違和感があったら入れ歯を洗浄してみましょう。
入れ歯は取り外しができるので、毎日しっかりと清掃してください。食べかすやプラークが入れ歯に蓄積すると歯茎が炎症を起こす原因にもなるため、専用の洗浄剤を使って清潔な状態を保つよう心がけましょう。
また、入れ歯を保管する際には専用のケースに水を張って保管すると、乾燥による変形から入れ歯を守ることができます。
安定剤を使用する
安定剤を使用するのも方法の一つです。安定剤は、入れ歯と歯茎の間を接着させて一時的に安定させる製剤です。ぐらつきが解消されるので、噛みやすくなります。
しかし、安定剤の使用は、入れ歯が合わないことへの根本的な解決にはなりません。安定剤を使って合わない入れ歯を使用し続けると、歯茎の炎症などを引き起こす原因になります。あくまでも、歯科医院を受診するまでの応急処置として使用しましょう。
まとめ
入れ歯を合わないまま使い続けると、さまざまなリスクを伴います。口内の健康を守るためにも、早めに対処することが重要です。
入れ歯が合わないと感じたら、速やかに歯科医院を受診して確認してもらい、合わない原因に対処してもらいましょう。また、入れ歯にトラブルがなくても、定期的に歯科医院を受診することで入れ歯を快適に長く使用できます。
入れ歯についてお悩みの方は、三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院の院長・副院長は口腔外科出身で、親知らずの抜歯やインプラント治療などを得意としています。虫歯・歯周病治療や矯正治療、入れ歯治療なども行っております。ホームページはこちら、ご予約・お問い合わせもお待ちしておりますので、ぜひご覧ください。