三重県伊賀市の歯医者「矢谷歯科医院」です。親知らずの治療、インプラント治療はぜひご相談ください。

三重県伊賀市の歯医者「矢谷歯科医院」です。親知らずの治療、インプラント治療はぜひご相談ください。

症例紹介

症例紹介

症例紹介:削除量を極力無くしたBr(ブリッジ)治療の症例(ヒューマンブリッジについて)



こんにちは。三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」です。

もう2月も終盤を迎えましたね。気温もだいぶ上がってきましたが、日中と夜の温度差があるので体調を崩さないように気をつけたいところですね。皆様それぞれご自愛ください。

皆さんはもし虫歯や歯周病によって自分の歯が無くなったらどのような治療を選択しますか?なるべく簡単で低侵襲、違和感がなく快適な治療法を望まれると思います。現在の歯科治療においては歯の欠損部位への治療方法としては、インプラント治療、ブリッジ治療、入れ歯治療が代表的になります。インプラント治療、ブリッジ治療、入れ歯治療に関しての比較は当院の過去のコラムを参考にしていただければと思います。

過去のコラムはこちら

今回御紹介するのはブリッジ治療の例となります。ブリッジ治療は歯の無いところに土台となる両隣在歯を削って、連結して補綴物を入れて補う治療法のことです。(橋渡しのようにするのでブリッジと言います。)ブリッジ治療はもちろん保険診療でもできる世間では普及された治療法になります。今回は普通の従来のブリッジとは違いヒューマンブリッジというものになります。

症例紹介

患者様は46歳、男性の方で主訴としては「左上の歯のないところに歯を入れたい」とのことでした」口腔内を診察させていただくと、左上2(左上の前から数えて2番目のところ)が欠損していています。お話を聞くと虫歯で歯を失われたとのことでした。両隣の歯に関しては特に問題がなく綺麗な状態でした。患者様の希望としては、入れ歯は見た目が嫌であるということ、インプラントにしたいが経済的理由から出来ないので最終的にはブリッジ治療を行うことになりました。以下に簡単に従来のブリッジ治療のメリットおよびデメリットを記載しておきます。

従来のブリッジ治療のメリット・デメリット

メリット

  • 自然な外観で欠損部を回復することができる
  • 違和感および異物感が少ない。
  • 欠損部位の両隣在歯によって支えられているため。しっかりとした安定性がある。
  • 入れ歯みたいに取り外しをしなくてもよい

デメリット

  • 健康な歯を削らないといけないので、健康な歯の寿命が縮まる可能性がある。
  • 両隣在歯と連結されるので、歯磨きなどメンテナンスが難しくなる。そのため虫歯や歯周病になりやすくなる可能性がある。歯と歯の間(鼓形空隙)を歯間ブラシなど入念に磨かないといけない。
  • 再治療が大変である。再治療となるともう一度両隣在歯の補綴物も一緒に外さないといけない可能性が高い。

患者様の問題点

今回の問題としては。やはりブリッジ治療の最大のデメリットである両隣在歯を削らないといけないということです。上記のようなメリットおよびデメリットをご説明させていただきました。患者様は健康な歯を削らないといけないことに最大のネックをお持ちでした。これは当然のことだと思います。筆者も健康な歯を削りたいとは全く思いません。

もともとの話を言えば、患者様は結婚式にてスピーチをしないといけないので、さすがに前歯が無くスピーチするのは恥ずかしいとのことでした。急遽そのような申し出があったので、仮歯を作製して、両隣在歯にスーパーボンドという歯の接着剤で張り付けて、その場しのぎを行ったのですが、長くもたなく何回も脱離をし、その度に装着し直しました。

そこで患者様にご提案をさせていただいたのが、歯の削除量を極力抑えたブリッジである「ヒューマンブリッジ」です。ヒューマンブリッジは従来のブリッジ治療とは違い、各段に削除量が少ないです。ほとんど歯を削りません。ヒューマンブリッジは2ヶ所程小さな溝を掘るだけになりますので、健康な歯を傷つけるのを最小限にとどめています。以下にヒューマンブリッジのメリットおよびデメリットを記載します。

ヒューマンブリッジのメリットおよびデメリット

メリット

歯をほとんど削らないので、虫歯になりにくい

従来のブリッジ治療ではどうしても削除量が多くなるので、健康な歯が虫歯になりやすかったり、歯がしみやすくなったりして歯の神経を抜かないといけない可能性があります。しかしヒューマンブリッジは削除量を極力抑えているので、そのようなリスクは極端に減ります。
(赤丸の部分のみ削合して溝を掘るだけです。)

隣在歯の歯の形がほぼ従来のままである

特に前歯部におけるBr治療では、歯を全体的に削合して被せ物をするので、普段から見慣れていた自分の歯とは微妙に違ってきて、患者様によっては違和感を覚えることもあります。しかし、ヒューマンブリッジはほぼ歯の形が変わらないので、従来の自分の歯の形のまま治療をすることが出来ます。

手術を必要としない

インプラント治療みたいに外科的な手術が不要です。歯を削合するのに麻酔は必要となりますが、歯の削除量が最小限なので患者様によっては麻酔が必要でない方もいらっしゃいます。

デメリット

健康保険治療の適応外である

従来のブリッジ治療とは異なりますので、ヒューマンブリッジは健康保険の適応外になります。健康保険の適応外なので従来のブリッジ治療よりも治療費がかかります。しかし、インプラント治療と比較すると安価になりますので、口腔内の状態や経済的な状況など色々なことを考慮して患者様自身にあった選択をなされるのがいいかと思います。

適応症例が限られ、範囲が狭い

まずヒューマンブリッジを行うためには、両隣在歯が健康的であることが条件となります。程度にもよりますが、虫歯を認めたり、歯が欠けていたりするとそもそもがヒューマンブリッジの適応ではなくなります。また欠損歯数が多ければヒューマンブリッジはできません。まずヒューマンブリッジができるかどうかは患者様自身の歯型の模型を採取し、診査・診断する必要があります。

維持装置が見える可能性がある

ヒューマンブリッジは両隣在歯に維持装置(ウイング)を渡すことによって装着されます。キー&キーウェイにて装着します。前歯部などでは極端に歯ぐきが痩せていたりすると、維持装置である金属が見える可能性があります。また奥歯である臼歯部でのヒューマンブリッジではウイング部分が大きくなりますので、特に下の方では見えやすくなります。

従来のブリッジと比較して維持力が弱い

ヒューマンブリッジは一部分を覆う形になりますので、歯を全体的に削って被せる従来のブリッジよりも維持欲が弱くなり、外れやすい可能性があります。

ヒューマンブリッジの術前・術後

ヒューマンブリッジの装着前後の口腔内写真および顔貌写真になります。もともと左上2のところは抜歯の影響から骨が痩せて少し歯ぐきが陥没したような形で治癒しているので、ヒューマンブリッジを入れたからと言って、左上2を天然歯のように審美的に回復させることはできないです。この陥没を改善しようと思ったら結合組織移植といって歯ぐきの移植が必要になってくるのですが、患者様はそこまで希望されませんでした。患者様からは治療費はかかったけど、あまり歯を削らなく、こんな方法があることを知って良かったとまた見た目が全然気にならなくなって嬉しいとむしろ大変喜んでいただきました。

ヒューマンブリッジと自由診療の価値

今回の治療費としては¥275,000-(税込み)になります。(使用する金属量によって金額が多少ことなることがございます。)先ほども申し上げたようにヒューマンブリッジは保険診療適応外になります。しかし、最大のメリットとしては自分の歯の形を残せる、歯を削るのが最小限に抑えることができるなど患者様の要望に沿うことがたくさんあります。自由診療ではそのような患者様自身が求める付加価値に沿うことが可能です。自由診療に関しては当院のホームページを参考にしていただけたらと思います。

自由診療についてはこちら

今回は従来のブリッジではなく歯の削除量を極力抑えたヒューマンブリッジの治療症例を御紹介させていただきました。「歯をあまり削りたくない」や「インプラントは高額だから費用を抑えたい」など何か悩みごとや相談ごとがございましたら、お気軽に三重県伊賀市にある歯医者「矢谷歯科医院」に御相談ください。

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